「大動脈瘤」が破裂する前の5つの前兆症状はご存知ですか?【医師解説】

「大動脈瘤」が破裂する前の5つの前兆症状はご存知ですか?【医師解説】

「大動脈瘤破裂」と「大動脈解離」の違いとは?

「大動脈瘤破裂」と「大動脈解離」の違いについて解説しましょう。「大動脈瘤破裂」は、瘤状に膨らんだ大動脈壁が破れて血液が体外(胸腔や腹腔)に出血する病気です。一方「大動脈解離」は、大動脈壁の一番内側の膜(内膜)が裂け、血液が壁の真ん中の膜(中膜)に流れ込むことで層状に剥がれていく病気です。大動脈解離では、血液は血管の外にはでませんが、血液が流れる本来の通り道が狭まり(狭窄)、臓器に血が届きにくくなる(虚血)など重大な合併症を引き起こします。
どちらも命に関わる危険な病気です。

大動脈瘤が破裂する前に現れる前兆症状

多くの大動脈瘤は、初期はほとんど自覚症状がありません。しかし、瘤が大きくなると、破裂の前兆ともいえるサインが現れることがあります。これらの前兆を知っておくことで、早めの受診や治療につながることもあります。ここでは、特に注意すべき5つの症状について解説します。

胸や背中の痛み

胸部大動脈瘤が拡大してくると、胸や背中に鈍い痛みや圧迫感を感じることがあります。今までに感じたことのないような強い痛みや、急激に悪化する痛みがある場合は特に注意が必要です。

咳や血痰

大動脈瘤が気管や気管支、周辺組織を圧迫することで、長引く咳や、まれに血痰が現れることがあります。通常の風邪とは明らかに違うと感じた場合は注意が必要です。

声のかすれ(嗄声)

大動脈瘤が喉の近くを走る神経(反回神経)を圧迫すると、突然声がかすれたり、弱々しい声しか出なくなったりすることがあります。特に、急な声の変化がある場合は注意が必要です。

食べ物が飲み込みづらい(嚥下困難)

大動脈瘤が食道を圧迫すると、食事中に飲み込みにくさを感じることがあります。特に固形物が詰まるような感覚があれば、注意が必要です。

腹部や腰の痛み、拍動するしこり

腹部大動脈瘤の場合、お腹や腰に鈍痛を感じたり、臍周辺で拍動するしこり(腫瘤)に気づいたりすることがあります。痛みを伴う拍動性の腫瘤を感じた場合は、特に注意が必要です。

これらの症状に気づいた場合は、放置せずすぐに病院を受診してください。大動脈瘤が一度破裂してしまうと命に関わるため、迅速な対応が必要です。

なお、大動脈瘤は薬で進行を止めることはできず、基本的に外科的治療(手術)が必要となります。そのため、受診する際は、心臓血管外科・血管外科のある病院を受診しましょう。

配信元: Medical DOC

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