医師はどのような基準で「胃の全摘出を判断」するの?医師が解説!

医師はどのような基準で「胃の全摘出を判断」するの?医師が解説!

医師はどのような基準で胃の全摘出を判断するの?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「胃がんで胃を全摘出した場合の余命」はどれくらいかご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

岡本 彩那

監修医師:
岡本 彩那(淀川キリスト教病院)

兵庫医科大学医学部医学科卒業後、沖縄県浦添総合病院にて2年間研修 / 兵庫医科大学救命センターで3年半三次救命に従事、近大病院消化器内科にて勤務 /その後、現在は淀川キリスト教病院消化器内科に勤務 / 専門は消化器内科胆膵分野

「胃がん」とは?

胃がんとは、胃の内側を覆う粘膜からできる悪性腫瘍(がん)のことを指します。胃がんは様々な要因により発生しますが、中でもヘリコバクター・ピロリ感染は胃がんとの関連が示唆されています。そのため、ピロリ菌の検査や除菌など、がんにかからないための治療も行われてきています。
しかしながら未だに胃がんは日本においては3番目に多いがんであり、がんが死亡原因のものとしては、4番目に多いものです(2023年)。
胃がんになった場合、状況により内視鏡処置や手術、抗がん剤などによる治療を行っていきます。ここでは手術、とくに胃全摘となってしまった場合について解説していきます。

医師はどのような基準で胃の全摘出を判断するのか?

進行がん

まず、全摘術に関わらず、手術を行う場合は進行癌です。早期癌であれば内視鏡等での切除(ESD:内視鏡的粘膜下切除術、EMR:内視鏡的粘膜切除術)になります。手術と内視鏡での切除では侵襲(医療により身体)も少なく、まず推奨されます。内視鏡を行っても取り切れなかった場合はその後に手術を選択します。

遠隔転移がない

手術を行う場合は手術によって根治、つまり癌がとり切れることが前提です。遠隔転移(肝臓など他の臓器への転移)がある場合はその部分まで取り切れません。そのため、基本的には遠隔転移(肝臓など他の臓器への転移)がある場合には手術ができません。ただし、転移があったとしても一つだけなどで、抗がん剤での治療でがんが小さくできて取り切れると判断された場合などは手術を行うこともあります。

胃がんのできる場所

胃がんの手術でどのような手術になるか決定する因子の一つには胃がんができる場所がどこか、ということになります。
胃の出口に近い場所にできている胃がんであれば胃の下半分をとる形の手術となることが多いですが、胃の入り口近くまで及んでいる、もしくは胃の入り口近くにできているがんは胃全摘術が選択されることが多いでしょう。

範囲が広いがん

早期胃がんであっても、範囲がかなり広い、大きながんとなってしまった場合は内視鏡で取り切ることができません。そのため、手術となりますが、この場合も胃の入り口近くにがんがあり、胃の下まで広がってしまった場合は胃全摘術が選択されることがあります。

周囲臓器まで浸潤しているがん

進行癌で膵臓等、周囲の臓器まで及んでおり、膵臓などを一緒に取る必要がある場合でも胃全摘術が選択されます。

配信元: Medical DOC

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