胸膜炎の治療
胸膜炎の治療では、原因となる疾患の治療を行います。
たとえば感染症が原因の場合は有効な抗菌薬を、悪性腫瘍が原因の場合は抗がん剤が使用されます。
膠原病が原因で胸膜炎を発症している場合でも、同様に疾患の治療を優先しておこないます。
薬剤性胸膜炎の場合、まずは疑わしい薬剤の使用を中断することが第一選択です。
胸水が多量に溜まり呼吸困難がある場合、胸腔ドレナージによって胸水を持続的に排出します。
胸腔ドレナージとは、胸膜腔に管を入れて中に溜まっている液体を出す方法のことです。
繰り返し胸水が貯留する場合は、胸水が再び溜まらないように管から特殊な薬剤を注入し、2枚の胸膜を癒着させる手術も検討されます。
胸膜炎になりやすい人・予防の方法
以下のような場合、胸膜炎になりやすい可能性があります。
免疫機能が低下している
悪性腫瘍や膠原病を患っている
アスベストに曝露される職業である
喫煙や大量飲酒などの生活習慣は、感染症に対する抵抗力を弱め、胸膜炎の発症につながります。
糖尿病も免疫機能が低下するため、胸膜炎になる可能性があります。
悪性腫瘍や膠原病を患っている場合も、胸膜に病変をきたすことがあるため、胸膜炎のリスクがあるといえるでしょう。
アスベストに曝露する可能性がある職業の人は、アスベスト関連の胸膜炎になる危険性が高くなります。
これらをふまえて、胸膜炎を予防するためには以下の点に気をつけましょう。
禁煙節酒
疾患の管理
防塵マスク・防護服の使用や安全対策の徹底
たばこに含まれている多くの化学物質は、肺がんをはじめ重大な疾患を引き起こすため、禁煙は欠かせません。
また、日頃から大量に飲酒する習慣があると、食事量よりもアルコール摂取量の方が多くなる傾向があるため、栄養状態が整っていないことがあります。栄養状態の低下にともない免疫機能も下がるため、結果的に胸膜炎になるリスクが高まります。厚生労働省が推奨している純アルコール摂取量は1日20g程度で、ビールであれば500mlを1本分です。
悪性腫瘍や膠原病といった疾患がある場合は、適切な治療と管理が重要です。疾患の治療をきちんと行うことが、胸膜炎の予防につながります。
職業的に胸膜炎になるリスクがある場合は、適切な防護具の使用や安全対策の徹底が必要です。
アスベストのような有害物質にさらされる可能性がある職場では、厳重な対策が欠かせません。
関連する病気
結核
肺癌
転移性腫瘍
リンパ腫
悪性胸膜中皮腫
関節リウマチ全身性エリテマトーデス薬剤性胸膜炎
参考文献
厚生労働省重篤副作用疾患別対応マニュアル
厚生労働省喫煙の健康影響について
厚生労働省健康日本21アルコール
厚生労働省
石綿等を取り扱う作業に使用する保護具について
厚生労働省e-ヘルスネット喫煙による健康影響
公益財団法人日本心臓財団なぜ胸に水がたまるのですか。そのメカニズムを教えてください
日本内科学会雑誌第102巻第5号手技:胸腔穿刺およびドレナージ
一般社団法人日本呼吸器学会胸膜炎
一般社団法人日本呼吸器学会Q22 胸部エックス線画像で異常があり、 胸水がたまっているといわれました
一般社団法人日本呼吸器学会呼吸器の病気
一般社団法人日本呼吸器学会タバコについて考えてみませんか
日本肺癌学会~がん性胸膜炎~
日本肺癌学会第8章悪性胸膜中皮腫
がん対策推進企業アクション肺がん

