インプラントのネジを斜めに入れる傾斜埋入とは?顎骨が少ない方がインプラント治療を受ける方法

インプラントのネジを斜めに入れる傾斜埋入とは?顎骨が少ない方がインプラント治療を受ける方法

顎骨が少ないとインプラント治療できない?

顎骨が少ないとインプラント治療できない?

顎骨が少ないと、インプラント治療の際にどのようなリスクがあるのでしょうか。インプラント治療の難しさについても併せて解説します。

インプラントが抜けてしまうリスク

先に述べたように、インプラント治療は、インプラント体を顎骨に埋め込んで支える構造のため、十分な顎骨の量と質がなければしっかりと固定できません。例えるなら、顎骨はインプラントを支える土台のようなもので、この土台が弱いと、いくらよい材料を使っても安定した仕上がりにはなりません。

なかでも、上顎はもともと顎骨がやわらかく、骨量が少ないケースも多いとされているため注意が必要です。顎骨が足りない状態で無理にインプラントを埋め込むと、しっかり固定されず、術後にインプラントがぐらついたり、抜け落ちてしまったりすることもあります。

このような理由から、インプラントが可能かどうかを判断する際には、顎骨の状態を事前に詳しく確認することが重要なのです。

歯科医師の知識と技術が必要

顎骨の量が少ないことを理由にインプラント治療を断られるケースは、決して珍しくありません。これは、顎骨が足りない状況で精密に治療を行うには、精密な専門知識と技術、豊富な経験が求められるからです。

つまり、顎骨が少なくてもインプラント治療が可能かどうかは、歯科医師の技術力と治療経験によって左右されるのです。そのため、インプラント治療を検討する際には、歯科医院ごとに対応できる症例の幅を確認することが重要です

顎骨が少ない場合の傾斜埋入以外の治療方法

顎骨が少ない場合の傾斜埋入以外の治療方法

顎骨が少ないケースにおいて、傾斜埋入以外の方法でもインプラント治療が行われています。ここでは、骨造成、オールオン4、ザイゴマインプラント、ミニインプラントを解説します。

骨造成

インプラント治療を検討する際は、骨造成の選択肢についても確認しておきましょう。
まずは、骨造成の主な方法を3つ解説します。

GBR法

GBR法(骨誘導再生法)は、顎骨を増やしたい部分に対して人工骨や患者さん自身の骨(自家骨)を補填し、その上にメンブレンと呼ばれる専用の膜を設置します。この膜が骨の再生スペースを確保し、不要な組織が入り込むのを防ぐことで、骨の再生を助けます。
顎骨の再生と同時に歯茎の形も整いやすいというメリットがあります。

サイナスリフト法

サイナスリフト法は、上顎の奥歯(臼歯)周辺の顎骨が極端に少ない場合に行われる骨造成の手術です。特に顎骨の高さが3〜5mm未満しかないケースでは、インプラントをしっかり固定するために、この術式が検討されます。

上顎には、上顎洞(サイナス)という空洞があり、その内部を覆うシュナイダー膜と呼ばれる膜を慎重に持ち上げ、膜と骨の間にスペースを作ります。その空間に人工骨などを填入し、骨の再生を促します。十分に顎骨が形成された後に、インプラントを埋め込む流れです。

ソケットリフト法

ソケットリフト法は、上顎奥歯の顎骨がやや不足している場合に行う骨造成法です。インプラント体を埋める穴から専用器具でシュナイダー膜を押し上げ、できた空間に人工骨を注入して骨の再生を促します。

骨造成とインプラント埋入を同時に行えるため、治療期間が短縮できるのが特徴です。切開範囲も小さいため、術後の腫れや痛みが出にくいとされています。

ただし、視認しにくい手術のため、歯科医師の経験が重要です。

オールオン4

オールオン4は、歯をすべて失った方のために、4本のインプラントで片顎すべての歯を支える治療法です。顎骨の少ない部分を避けながら、インプラントを斜めに埋め込むこともあります。そのため、骨造成などの手術が不要なケースも少なくなく、身体的にも経済的にも負担を軽減できるのが特徴です。

また、手術当日に仮歯を装着できるケースもあり、歯がない期間を過ごす必要がありません。

ザイゴマインプラント

ザイゴマインプラントは、上顎骨が著しくやせ細っている場合に行われる精密な治療法です。従来はインプラントが顎骨に埋め込まれるのに対し、この方法ではより硬く安定した頬骨(ザイゴマ)にインプラントを固定します。

骨造成を必要としないケースも多いとされており、治療期間の短縮や即日(※)での仮歯装着が可能な場合もあります。ただし、精密な技術と豊富な経験を要するため、対応できる歯科医院は限られます。
※治療前・治療後に通院が必要になる場合があります。

ミニインプラント

ミニインプラントは、直径1.8mmほどの細いインプラントを顎骨に埋め込み、入れ歯を安定させるための治療法です。入れ歯のズレや外れやすさに悩む方におすすめの方法で、金属のパーツで入れ歯と連結することで、しっかりと噛める状態にします。

歯茎を大きく切開する必要がないため、術後の痛みや腫れも抑えられるのが特徴です。

配信元: Medical DOC

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