お腹がキリキリ痛むときの正しい対処法は?
まずは、安静にすることが第一です。仕事や家事の手を休め、横になるなど、楽な姿勢をとりましょう。衣服のベルトなどを緩め、お腹を圧迫しないようにするのも大切です。多くの場合、お腹を温めると筋肉の緊張がほぐれ、痛みが和らぐことがあります。カイロや湯たんぽ、温かいタオルなどを下腹部やみぞおちに当てるのも良いでしょう。ただし、もし急性虫垂炎など強い炎症が起きている場合、温めることでかえって痛みが強くなる可能性もあります。もし温めてみて痛みが増すようであれば、すぐに中止してください。食事は、痛みが落ち着くまで控えるか、胃腸に負担のかからないものを選びましょう。おかゆや、よく煮込んだうどん、すりおろしたリンゴ、野菜スープなどが適しています。脂っこいもの、食物繊維が多すぎるもの、刺激物、冷たいものは避けてください。
ストレスや疲れがたまっていると感じる場合は、リラックスできる環境を整え、十分な睡眠をとるよう心がけましょう。深呼吸をしたり、好きな音楽を聴いたりすることも、緊張をほぐすのに役立つかもしれません。ただし、これらの対処法は一時的な症状を和らげるためのものです。痛みが強い場合や、繰り返す場合は、何らかの病気が隠れているサインかもしれませんので、医療機関を受診するようにしてください。
「お腹がキリキリする」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「お腹がキリキリする」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
おなかの上側・みぞおち周辺がキリキリ痛むときは胃薬を飲むべきでしょうか?
齋藤 雄佑(医師)
みぞおちのキリキリとした痛みは、胃酸が出過ぎていることによる胃炎や胃潰瘍の症状である可能性が考えられます。そのため、市販されている胃酸の分泌を抑えるタイプや、胃の粘膜を保護するタイプの胃薬を服用することで、一時的に症状が和らぐことは期待できます。しかし、痛みの原因が胃ではない可能性(例えば、膵臓や胆のう、まれに心臓の病気など)もあります。もし市販薬を数日服用しても症状が改善しない場合や、飲むのをやめるとすぐに痛みが再発するような場合は、自己判断を続けず、消化器内科を受診して正確な原因を調べてもらうことが非常に大切です。
お腹がキリキリするときは、食事を摂らない方が良いでしょうか?
齋藤 雄佑(医師)
痛みが比較的強い場合や、吐き気も伴うような場合は、無理に食事を摂る必要はありません。胃腸を休ませるために、半日〜1日程度、食事を控えるのも一つの方法です。ただし、水分補給は脱水を防ぐために重要です。水や白湯、常温の麦茶、または経口補水液などを、一度にたくさん飲むのではなく、こまめに少しずつ飲むようにしてください。痛みが和らいできたら、まずは重湯(おもゆ)やおかゆ、具のないスープなど、非常に消化の良いものから、ごく少量ずつ食べ始めてください。それで問題がなければ、徐々に量を増やし、普通の食事に戻していくようにしましょう。
急にキリキリ刺すような腹痛・胃痛が起きるのはピロリ菌が原因でしょうか?
齋藤 雄佑(医師)
急なキリキリとした痛みが、直接ピロリ菌によって引き起こされているわけではありません。しかし、ピロリ菌は、慢性的な胃炎や、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、ひいては胃がんを引き起こす最大の原因とされています。つまり、ピロリ菌に感染していることで胃や十二指腸の粘膜が弱くなり、潰瘍や胃がんなどができて、その結果として「キリキリ刺すような腹痛」が起きている可能性は十分に考えられます。胃の不調が続いたり、キリキリとした痛みを繰り返したりする場合は、ピロリ菌が原因となっている可能性を疑い、消化器内科で相談してみましょう。ピロリ菌の検査は、胃カメラのほか、息を吹く検査(尿素呼気試験)や血液検査などで調べることが可能です。

