“誰かを愛せるようになりたい”…恋愛を拗らせた女性が遊び人の元彼と再会し「ほろ苦くて甘い」【漫画】

“誰かを愛せるようになりたい”…恋愛を拗らせた女性が遊び人の元彼と再会し「ほろ苦くて甘い」【漫画】

『深夜0時のアントルメ』1話より
『深夜0時のアントルメ』1話より / (C)Yamabukiko/KADOKAWA

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、サイト「カドコミ」で掲載中の『深夜0時のアントルメ』(KADOKAWA刊)の1話を紹介する。作者の山吹子さんが、8月22日に「再会した元カレが絶対に離してくれない」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。声優の千葉翔也がよだかを演じるボイス付きPVがYouTubeにも投稿されており、大きな話題を呼んでいる本作。本記事では、山吹子さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■10年ぶりに元カレとの思わぬ再会を果たす
『深夜0時のアントルメ』1話より
『深夜0時のアントルメ』1話より / (C)Yamabukiko/KADOKAWA


会社員の綺優は、自分を好きだと言ってくれる人を怖いと感じてしまう悩みを抱えていた。そんな悩みから学生時代には、誰のことも好きにならないよだかという人物を好きになったが、引っ越しをきっかけに自然消滅。その後、自分だけを選んでくれる人を好きになろうとするものの、上手く変われずにいた。

ある日、自分に好意を向けてくる男性・伊吹からデートに誘われた綺優は、彼と立ち寄った店でよだかと再会する。思わぬ再会に驚きつつ、デートに集中できない綺優は酒を飲み進めて酔った勢いで本音を漏らしてしまう。その後「怖くても…誰かを愛せるようになりたい……」とつぶやいた綺優はそのまま眠ってしまい、目が覚めると店内にはよだかと2人きりで…。

この愛することを丁寧に描く漫画を読んだ人たちからは、「ほろ苦くて甘いのたまんない」「読んでてずっと胸がキュンとする」「登場人物みんな美しすぎる」「皆抱きしめたくなる魅力がある」など、多くのコメントが寄せられている。

■願いから描き出された美しいストーリー
『深夜0時のアントルメ』1話より
『深夜0時のアントルメ』1話より / (C)Yamabukiko/KADOKAWA


――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?

友人との会話です。詳細は伏せますが、友人の話を聞いて、「焦りや孤独から、自分を大切にしてくれない人とお付き合いすることもあるのだな」と感じたことがきっかけです。人の恋愛に首を突っ込むことはできませんが、「大切にし合える人と一緒になってほしい」というのが本音でした。その行き場のない願いを本作にぶつけていたように思います。

――本作では、大人になった綺優とよだかが見せる回想との姿のギャップや、綺優が抱える苦悩が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

ありがとうございます。回想シーンは大人になった2人の根幹を支えるような、今の辛い現状から守ってくれる盾になるような、切なくも大切な思い出として描きました。また、綺優の悩みはマイノリティなものだと考えていたので、「自分は綺優の気持ちは分からないけど、こういう人もきっといるんだろう」と読者の方に想像してもらえるように、担当さんとかなり気を遣って制作していたと思います。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

9話でよだか言った「Je te veux」のシーンでしょうか。読者の方に綺優と同じ気持ちになってほしかったのであえて日本語訳はつけませんでした。絵としても、読者の方の耳元がくすぐったくなるような感覚になってほしいと思って描きました。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

自分の個性と、お決まり・王道パターンをバランスよく組み込むことです。「みんなこういうのが好きでしょう?」というシチュエーションがあると読み手は嬉しくなると思いますし、書き手も楽しいです。

――今後の展望や目標をお教えください。

今後は単行本の続刊を多く出せるようにしたいです。『深夜0時のアントルメ』が最終回を迎えた際、「もっと続きを読みたかった」という声をいただきましたので…。長く連載を続けるためにも、より貪欲に読者の方々のリアルな反響を意識しなくてはと思います。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

すみっこで細々と連載していた本作を見つけてくださって、本当にありがとうございます。何度もお伝えしていると思いますが、何度でもお伝えしたいです。これからも「お、ちょっと読んでみようかな」と思っていただける作品を作っていけるように頑張ります。

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