失われる「静寂の美」
最も多くの声が上がったのは、池がもたらす唯一無二の景観美です。多かったのは、「夜の東博を彩る鏡がなくなる」と言う声。池の水面が、重要文化財である本館の姿を映し出す「リフレクション」の美しさは、長年多くの来館者に愛されてきました。この静謐で荘厳な光景が失われることへの嘆きは深く、「芝生にした利点が分からない」と景観喪失を惜しむ声が絶えません。
また、「季節感や生き物の居場所が…」の声も。野鳥が水を飲んだり、夏に涼しさを提供したりと、池が担ってきた自然環境の役割が失われることへの懸念も多く寄せられています。
「品位」の低下? 商業化への強い警戒感
池の撤去後に予定されているビアガーデンやコンサートの開催計画も、批判の的となっています。
「日本一の博物館でサーカスを?」「国立博物館がイベントホールになるのはおぞましい」「品位や厳粛さが損なわれる」など、文化財の聖域化を重視するユーザーからは、商業主義的な利用への強い拒否反応が見られます。
また、「インバウンドがゴロゴロする光景が目に浮かぶ」の声も。観光客増加による静かな雰囲気の変化を懸念する声もあり、博物館の持つ「厳粛さ」が失われることへの苛立ちが読み取れます。

