ほうれん草の効果とは?メディカルドック監修医がほうれん草の効果・含まれる栄養素・効率的な摂取方法・保存方法・摂取する際の注意点などを解説します。

監修管理栄養士:
田中 志緒莉(管理栄養士)
保育園、児童発達支援センターで7年勤務し、栄養管理や衛生管理、健康相談や試食会を担当。特に子どもからの味覚の形成に関わった。その後管理栄養士を取得し、母校である函館短期大学にて教育助手として3年勤務し、市役所にて現在勤務。一度子ども食堂主催の講師の経験有り。
「ほうれん草」とは?

アカザ亜科の緑黄色野菜で、鉄分・ビタミンやミネラルが豊富で、一年中手に入る食材ですが、特に冬が旬の野菜です。
ほうれん草に含まれる栄養素

鉄分
100g当たり2.0mg程度含まれており、季節や品種によって差があります。特に冬採りのほうれん草は鉄分が比較的多いのが特徴です。鉄は赤血球の材料となり、酸素を体中に運ぶ重要な役割を担っています。ただし、ほうれん草に含まれる鉄は「非ヘム鉄」と呼ばれ、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と比べると吸収率が低い点に注意が必要です。吸収を高めるためには、ビタミンCを多く含む食材(ピーマン、レモン、いちごなど)と一緒に食べると効果的です。
ビタミンC
100g当たり35mg含まれています。
夏と冬のほうれん草では、栄養成分に差があります。夏採りのほうれん草(100g当たり20mg)より、本来の旬の時期である冬採りのほうれん草(100g当たり60mg)のほうが、ビタミンCは約3倍多くなります。
ほうれん草は加熱調理しても比較的ビタミンCが残りやすいのが特徴です。
カルシウム
100g当たり49mg含まれており、骨や歯の健康維持に役立ちます。ただし、ほうれん草にはシュウ酸が多く含まれており、カルシウムと結合して体外に排出されやすいため、実際の吸収率は低めです。そのため、効率よくカルシウムを取り入れるには、調理の工夫が大切です。具体的には、ほうれん草を茹でてアク(シュウ酸)を取り除いたり、乳製品や大豆製品などカルシウムを豊富に含む食品と組み合わせることで、吸収効率を高めることができます。例として、ほうれん草の白和えやほうれん草グラタンなどが挙げられます。
葉酸
100g当たり210μg含まれており、赤血球を作るのを助け、DNAを正常に作る材料にもなります。特に妊娠前から妊娠初期の女性にとっては重要な栄養素であり、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減する働きが知られています。また、動脈硬化の原因となるホモシステインの代謝にも関わっており、生活習慣病予防の観点からも注目されています。
食物繊維
100g当たり2.8g含まれており、他の多くの野菜よりも高い含有量を誇ります。食物繊維は腸内環境を整え、便秘の予防や改善に役立ちます。
ほうれん草には水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれており、水溶性食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの排出を助けます。不溶性食物繊維は腸を刺激して排便を促し、大腸がんの予防にもつながります。
また、腸内の善玉菌のエサとなることで腸内フローラを整え、免疫機能の維持や生活習慣病予防にも寄与します。

