日本人の中途失明原因の第1位である「緑内障」ってどんな病気?【医師解説】

日本人の中途失明原因の第1位である「緑内障」ってどんな病気?【医師解説】

緑内障は、日本人の中途失明原因の第1位と言われる疾患です。日本人40歳以上の20人に1人が緑内障を有していると言われ、年齢が上がるにつれて発症率が増加します。放置すると視力に大きな影響を及ぼすことがあるため、早期発見することが大切です。今回は、緑内障の特徴や罹患率について、林先生に解説していただきました。

林 雄介

監修医師:
林 雄介(川口前川眼科クリニック蕨院)

順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学医学部眼科学講座に入局し、順天堂大学医学部附属練馬病院や順天堂大学医学部附属静岡病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院において研鑽を積んだのち、2022年より順天堂大学医学部附属順天堂医院眼科・緑内障白内障 グループ長となる。2023年9月、川口前川に川口前川眼科クリニック蕨院を開院、院長となる。日本眼科学会専門医、眼科PDT研究会認定医、水晶体嚢拡張リング(CTR)使用認定医。

編集部

緑内障について教えてください。

林先生

私たちは、目の中の「網膜」という部分に写った映像を視神経から脳に伝えることで、見たものを認識しています。緑内障は、この視神経が障害されて、視野が狭くなってしまう病気です。

編集部

「眼圧」と関係があると聞いたことがあります。

林先生

そういったイメージが強い人もいるかもしれません。確かに、眼圧が高いと視神経が圧迫されてしまうため、緑内障を引き起こします。しかし、実は、日本人の緑内障患者の約70%は眼圧が正常なのにも関わらず、緑内障を発症してしまう正常眼圧緑内障だと言われています。

編集部

それは知りませんでした。日本は緑内障になる人が多いのですか?

林先生

非常に多いと思います。日本人の40歳以上のうち5%(20人に1人)が緑内障を有していると言われており、さらに、この割合は、年齢が上がるにつれて増加していきます。また、日本人の中途失明(生まれつきではなく、病気や事故などによって目の機能が著しく低下して、日常生活に支障をきたした状態)原因の第1位というデータもあります。

※この記事はMedical DOCにて【緑内障のレーザー治療や手術を医師が解説 手術のタイプや長所・短所とは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

配信元: Medical DOC

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