脳動脈瘤の好発部位
脳動脈瘤は、血管が枝分かれする場所や、曲がり角にできやすいことがわかっています。特に、脳の底部で血管が輪っかのように連なっている部分(ウィリス動脈輪)の周辺にできやすい傾向があります。
代表的な発生部位は以下の通りです。
内頸動脈-後交通動脈分岐部(IC-PC):目の神経を圧迫しやすいため、動眼神経麻痺が起こることがあります。
前交通動脈(A-com):左右の血管をつなぐ短い血管で、ここにできる動脈瘤は比較的多く、破裂しやすい傾向があります。
中大脳動脈分岐部(MCA分岐部):脳の中心部にある血管が枝分かれする場所です。
脳底動脈終末部:脳底部にある太い血管の先端部分で、ここにできる動脈瘤も少なくありません。
脳動脈瘤の約80%はこれらの場所に発生します。好発部位にできた動脈瘤は、サイズが小さくても慎重に経過を観察したり、治療を検討したりする必要があります。
未破裂脳動脈瘤は痛みを発するの?
未破裂の脳動脈瘤は、通常は痛みを伴いません。
これは、脳動脈瘤そのものには神経が通っていないためです。そのため、小さい動脈瘤があっても、痛みを感じることはありません。頭痛や首の痛みといった症状も、動脈瘤が原因で起こることは一般的ではありません。
痛みが生じるのは、動脈瘤が破裂したときです。出血によって脳を覆う膜が刺激されるため、非常に強い頭痛が起こります。
ごくまれに、大きな未破裂動脈瘤が顔面の神経を圧迫して、顔の痛みや目の奥の痛みを引き起こすことがありますが、これは非常に珍しいケースです。
「もしかして脳動脈瘤では?」と心配して慢性的な頭痛で悩む方もいますが、慢性頭痛の原因として脳動脈瘤が見つかることはほとんどありません。
結論として、脳動脈瘤は破裂しない限り痛むことはないと考えて良いでしょう。逆にいえば、「今まで感じたことのない激しい頭痛」は、脳動脈瘤の破裂を示す重要なサインです。

