痛風の人が食事療法以外で気を付けたいこと

痛風とタバコは関係ありますか?
タバコを吸うことが直接尿酸値を上げるとは限らず、タバコと痛風の発症や再発の関係はまだはっきりしていない部分があります。しかし、日本のガイドラインでは喫煙を高尿酸血症に関係する生活習慣の一つとして挙げており、改善をすすめています。
喫煙は血管や腎臓の働きを悪くし、動脈硬化や心血管病のリスクを高めるため、痛風を持つ方にとっては合併症のリスクが増える大きな要因です。そのため、尿酸値への直接的な影響が明確でなくても、身体の健康を考えれば禁煙が望ましいといえます。
参照:『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版』(日本痛風・核酸代謝学会)
痛風と肥満の関係を教えてください
肥満は痛風の危険因子のひとつです。体重が増えると体内で尿酸が多く作られるだけでなく、腎臓からの排泄も妨げられやすくなります。その結果、血清尿酸値が高い状態が持続し、発作が繰り返されやすくなります。特に内臓脂肪型肥満はメタボリックシンドロームとも深く関係し、糖尿病や高血圧、脂質異常症を合併するリスクが高まります。したがって、無理のない範囲で体重を少しずつ減らしていくことが、尿酸コントロールと再発予防の両面で重要です。
痛風の人は定期的に運動をした方がよいですか?
適度な運動は代謝を改善し、血清尿酸値を安定させるのに役立ちます。特にウォーキングや水泳、サイクリングなどの有酸素運動は脂肪燃焼にも効果的で、体重管理を通じて痛風の再発予防につながります。肥満は尿酸値を上げる大きな要因であるため、日常的に身体を動かす習慣は重要です。
ただし、短距離走や重いウエイトを使った筋トレといった無酸素運動は、乳酸の蓄積や一時的な尿酸値の上昇を招き、発作を誘発することがあります。そのため、強度が高すぎる運動は控え、無理のない範囲で継続できるものを選ぶことが大切です。
編集部まとめ

痛風の食事療法は食べてはいけないものを減らすだけでなく、摂った方がよいものを取り入れることも大切です。プリン体やアルコールの摂取を抑えながら、乳製品やビタミンCを含む野菜・果物、水分をしっかり取り入れることで尿酸を安定させることができます。
また、完全に禁止するのではなく量や頻度を調整しながら続けることが現実的であり、長期的な再発予防に結びつきます。さらに肥満の改善、軽い運動、禁煙など生活習慣全体を見直すことで、痛風の発作を抑えるだけでなく腎障害や尿路結石などの合併症を防ぐことにもつながります。薬物治療とあわせて、生活習慣を整えることが痛風と上手に付き合うために大切です。
参考文献
『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版』(日本痛風・核酸代謝学会)
『2020 American College of Rheumatology Guideline for the Management of Gout』(American College of Rheumatology)
『痛風・高尿酸血症の病態と治療』(日本内科学会雑誌)
『血清尿酸値の低下作用が示唆される食材 および食材に含まれる物質の作用機序』(痛風と尿酸・核酸)
『湯煎および電子レンジ加熱調理による食品中のプリン体含量の変動』(痛風と核酸代謝)
『食品・飲料中のプリン体含有量』(公益財団法人痛風・尿酸財団)

