
監修医師:
白井 沙良子(医師)
小児科専門医(日本小児科学会)。「International Parenting & Health Insutitute Sleep Consultant(妊婦と子どもの睡眠コンサルタント)」保有者。慶應義塾大学医学部卒業。『はたらく細胞BABY』医療監修。2児の母。
くる病の概要
くる病は、骨の石灰化障害により弱い骨がつくられてしまう小児の疾患です。
ビタミンDが不足すると、カルシウムやリンが体内に吸収されにくくなります。それにより、骨を形成する過程で重要な石灰化がうまくいかず、骨がやわらかくなったり、変形したり、折れやすくなったりします。
身長の伸びが悪くなる成長障害、O脚やX脚などの骨変形、背骨の弯曲、関節部の盛り上がりなどの症状がみられます。
ビタミンDの不足によるくる病を「ビタミン欠乏性くる病」といい、このほか、生まれつき血中のリンが低値である「低リン血症性くる病(ビタミンD抵抗性くる病)」や、体内に必要なビタミンDがあっても代謝がうまくできない「ビタミンD依存性くる病」があります。
骨端線(発育期の骨に存在する軟骨の層)が閉鎖する前の小児期に生じる骨の石灰化障害を「くる病」と呼び、骨端線の閉鎖後になって生じた場合は「骨軟化症」と呼ばれます。

くる病の原因
くる病の原因は、主にビタミンDの不足です。
ビタミンDは食物から摂取する方法と日光浴により皮膚で生合成される方法があります。ビタミンDには、食物中のカルシウムやリンが腸から吸収されるのを促進する働き、吸収したカルシウムやリンが骨基質へ沈着するのを調整する働きなどがあります。
ビタミンDが不足すると骨を構成するカルシウムやリンが不十分となり、弱く脆い骨が形成されてしまいます。カルシウムやリンの摂取不足もくる病の原因となります。
低リン血症性くる病(ビタミンD抵抗性くる病)やビタミンD依存性くる病は、遺伝子の変異が原因となっている場合があります。

