くる病の治療
くる病の治療の基本は、ビタミンD製剤などの薬物投与です。またカルシウムが不足している場合には、カルシウム製剤などの内服治療も行います。
あわせて食事療法と日光浴を行うことが推奨されます。
ビタミンD欠乏性くる病では、ビタミンDやカルシウムの不足を補うため、カルシウムを多く含む食品(乳製品、小魚、豆類、野菜類、海藻など)、ビタミンDを多く含む食品(イワシ、サンマ、サケなどの魚、きのこ類など)を摂取します。また、紫外線に当たることでビタミンDの生成が促進されるため、適度な日光浴が推奨されます。
低リン性くる病では、継続的なリン製剤やビタミンD製剤などの内服治療が行われます。最近では、FGFの過剰が原因の低リン性くる病に対する新たな治療薬(ブロスマブ)も開発され、使用できるようになりました。
低リン性くる病はビタミンD欠乏性くる病と異なり、食事やサプリメントに含まれる天然型ビタミンDの摂取は効果がありません。
くる病になりやすい人・予防の方法
母乳はビタミンDの含有量が少ないため、完全母乳の赤ちゃんではそうでない赤ちゃんよりもビタミンDが不足しがちであり、くる病になるリスクが高まる可能性があります。
また、妊娠中は母体からビタミンDを摂取するため、母親がビタミンD不足だと赤ちゃんもビタミンD不足になってしまいます。ビタミンDの不足によるくる病を予防するため、妊娠中からビタミンDを多く含む食品(イワシ、サンマ、サケなどの魚、きのこ類など)を積極的に摂取するようにしましょう。
乳児用のビタミンDサプリメントもありますが、ビタミンD不足時に補助的に使用するにとどめ、小児の場合は食事などから自然にビタミンDを摂取するほうが好ましいです。サプリメントによる過剰摂取のリスクもあるため、必ず医師の指示に従うようにしましょう。
紫外線による皮膚がんのリスクなどを気にして、紫外線の曝露を避けて極端な外出制限を行っている場合や日焼け止めクリームの過度な使用も、必要量のビタミンDの生合成が行われず、ビタミンDが不足してくる病になりやすくなる可能性があります。適度な日光浴(夏期は10〜15分、冬期は1時間程度)により、ビタミンD不足にならないよう注意することがくる病の予防になります。
関連する病気
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参考文献
一般社団法人日本内分泌学会 くる病•骨軟化症の診断マニュアル
一般社団法人 日本内分泌学会 くる病
一般社団法人 日本小児内分泌学会 くる病
ビタミンD依存性くる病 概要 – 小児慢性特定疾病情報センター (shouman.jp)
公益財団法人難病医学研究財団 難病情報センター ビタミンD依存性くる病/骨軟化症(指定難病239)
公益財団法人 難病医学研究財団 難病情報センター ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症(指定難病238)
農林水産省 大切な栄養素カルシウム

