ルミ子さんは、夫と２人の子どもと暮らす主婦。夢のマイホーム購入に向けて、塵も積もれば山となる精神で節約に奮闘する日々を送っていました。そんなある日、ママ友からおさがりでブランド物の子ども服をもらいます。「おさがりってリサイクルになるし、お金は浮くしでメリットだらけじゃん！」そのことに気付いたルミ子さんは、保育園でママ友に声をかけて子ども服のおさがりを集め始めました。集めたおさがりはブランドや程度ごとに分けて、状態が良いブランド物はフリマアプリに出品・・・すると想像以上の売り上げが！ちまちま節約するよりも、もらったおさがりをフリマアプリで売ればもっと楽にお金を浮かせられることに気付いたルミ子さん。そうと決まれば即行動で、いつもブランド物の服を着ているさとしくんママに声をかけ、家に招きました。ルミ子さんは、息子そらくんの服のサイズに悩んでいるふりをして、さとしくんが着ている服のタグをチェックします。目をつけていた通りの有名ブランド、ヨレも汚れもない・・・程度よし！このレベルを普段から着てるなら、おさがりの質も期待できる。ルミ子さんは心を躍らせました。
マイホームの購入資金を貯めるため、友達におさがりをせがむ節約ママ
そらの服のサイズに悩んでいるふりをして、さとしくんが着ている服のタグを確認することに成功した私。目をつけていた通りの有名ブランド、ヨレも汚れもなく、程度もよし。このレベルを普段から着てるなら、おさがりもきっと期待できるはず。
私は両手をパチンと合わせて「うち今節約してて・・・もし良かったらさとしくんのおさがりとかもらえないかな～」とお願いします。するとさとしくんママは「さとしの？さとしが小さいのってそらくんも小さくない？」と不思議そうに言いました。
そらとさとしくんの服のサイズはほとんど同じ・・・しまった「おさがりがほしい」なんて言って怪しまれたかも。焦った私はしどろもどろになりながら、「あっいや・・・そうなんだけど、ダメならいいんだ～」と慌てて取り繕います。すると、さとしくんママがふと思い出したように、「あっ・・・でも、さとしがあまり着ていない服あったかも」と言いました。
「あまり着ていない服ならある」その言葉に、私は目を輝かせながら「探してみてーあったら助かる！」と食い気味に言いました。さとしくんママは、少し圧倒された様子で「あっ・・・うん、わかった～」と答えます。
しばらく世間話を楽しみ、時刻はすっかり夕方。「もうこんな時間か・・・そろそろ帰ろうかな、今日はありがとね～楽しかった！」と言い、帰り支度を始めるさとしくんママ。私は「あっ、ちょっと待って～」とさっきまで食べていたお菓子をザーッとまとめます。
もともと入っていた袋にお菓子をまとめ直し「はいどーぞ！これ貰って！」とさとしくんママに差し出しました。まだ手を付けていないお菓子がたくさん余っていたから全部あげちゃう。我ながらいいアイデア！
「えっいや・・・大丈夫だよ？」もらえないよーと勢い良く手を振って遠慮するさとしくんママ。私は「ううん、おさがりとかもらう約束もしたし、そのお礼！」と言い、さとしくんママにお菓子の袋を渡しました。
さとしくんママは戸惑ったような表情を浮かべながら、「あっうん・・・ありがとう」とお菓子を受け取りました。私はそんな様子にも気づかず、にこにこと笑いながら「いいのいいの、遠慮しないで～」と声をかけ、そのまま玄関まで見送りました。
ドアがバタンと閉まった瞬間、私は思わずガッツポーズを取りました。「やった！やった！さとしくんのお洋服もらえる～お礼もしたし楽しみ～」これでもっとお金を浮かせられる！私は鼻歌を歌いながら部屋に戻りました。
いつもブランド服を着てるさとしくんのおさがりなら、フリマアプリで高く売れる・・・そう思ったルミ子さんは、さとしくんママに「良かったらお洋服のおさがりとかもらえないかな」とお願いします。さとしくんママは、サイズがほぼ同じなのにおさがり・・・？と不思議に思いながらも、とくに怪しむ様子なく「さとしがあまり着ていない服あったかも」と言いました。その言葉を聞いて、目を輝かせながら「探してみてーあったら助かる！」と食い気味に話すルミ子さん。さとしくんママは、少し圧倒された様子で「あっ・・・うん、わかった～」と答えました。これでもっとお金を浮かせられる！ルミ子さんは、上機嫌でさとしくんママを見送りました。もはや、そらくんに着せるのではなく、始めから売るためにおさがりを集め始めたルミ子さん。無断で売られた方の気持ちは考えないのでしょうか。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案：ママ広場編集部 脚本：のきわだ 編集：石野スズ
作画：dechi
