5. 説得に成功した事例とそのポイント
事例F
一人暮らしの母親(88歳)は「他人を家に入れるなんて絶対嫌」と言い張っていました。
娘は、母の友人がヘルパーを利用していることを知り、その友人に「どんなふうに助かっているか」を語ってもらう機会を作りました。
母は「友達が使っているなら…」と少しずつ心を開き、まずは掃除だけのヘルパー利用からスタート。
徐々に他のサービスも受け入れるようになりました。
ポイント
・同世代の友人や知人の体験談は説得力が強い
・「全部やらなくていい」「できることは自分でやっていい」と伝える
・サービス利用は「親の自立を支える手段」と説明する
6. まとめ―「親の人生を尊重しつつ、安心のための一歩を」

親が介護認定やサービス利用を拒むとき、子世代の焦りや不安は大きいものです。
しかし、本人の気持ちやプライドを大切にしながら、困りごとを一緒に整理し、小さな一歩から始めることが、最終的な納得と安心につながります。
「自分のため」ではなく「家族の安心」「万が一の備え」といった視点や、体験利用、第三者の助言、友人の事例など、さまざまなアプローチを組み合わせて、親が「自分で選んだ」と思えるようなプロセスを心がけましょう。
まずは、地域包括支援センターへの相談から一歩を踏み出してみてください。
親の幸せと家族の安心のために、無理なく、少しずつ前進していきましょう。
介護の三ツ星コンシェルジュ



