美川憲一さんが「パーキンソン病」を公表 原因や“なりやすい人”の特徴を医師が解説

美川憲一さんが「パーキンソン病」を公表 原因や“なりやすい人”の特徴を医師が解説

パーキンソン病になりやすい人の特徴

冒頭で説明したように加齢とともに増えていく病気であるため、年齢的な影響があります。また、確定診断を受ける前からパーキンソン病の患者さんに多くみられる傾向のある症状もあるのでそれらを紹介します。

年齢が50歳以上

パーキンソン病は50~60歳以降に発症することの多い病気と言われています。65歳以上では患者数が急激に増え、80歳以降がピークです。パーキンソン病は脳内にあるドーパミン神経細胞が減ると発症する病気ですが、健康な人でも20歳をピークにドーパミンは減っていく傾向が見られるため、加齢とともにパーキンソン病と同じような症状が出やすくなります。
なお、稀に20−30歳台で発症することもありますが、40歳以下で起こる場合には若年性パーキンソン病と呼ばれています。

女性に多い

日本では、パーキンソン病の有病率は、男女比が1:1.8と女性に多い傾向があります。
一方で海外では、男性の方が多いといわれています。一説には女性ホルモンであるエストロゲンが神経保護作用の影響があると考えられていますが、明確ではありません。
なお、男女で出現しやすい症状が異なることが知られています。
男性では、固縮や睡眠障害、言語の流暢性や表情の認識の低下などが多いといわれています。一方で、女性では、ジスキネジアやうつ状態、視覚空間認知の低下などが多いといわれています。

パーキンソン病の代表的な症状

ここでは、代表的なパーキンソン病の症状について詳しく説明します。
代表的な症状は大きく運動症状と非運動症状の2つに分類されます。
主な運動症状は、振戦(ふるえ)、動作緩慢(動きの鈍さ、体をうまく動かせない)、筋強剛(筋肉が固まる)、姿勢保持障害(ころびやすさ)であり4大症状と呼ばれます。
非運動症状は、自律神経症状、精神症状、睡眠障害、嗅覚障害など多彩な症状が含まれます。非運動症状の一部は、パーキンソン病を発症する前から現れている可能性もあるといわれています。また、これらの症状はすべての患者さんで出現するわけではありません。

運動症状

4大症状である振戦、動作緩慢、筋強剛、姿勢保持障害は、同時に出現することはありません。初期症状は振戦(ふるえ)が最も多く、次に動作緩慢や筋強剛(うまく体を動かせない)が見られます。多くの場合、症状には左右差があります。病気が進行すると姿勢反射障害(転びやすい状態)が見られるようになります。

振戦は、じっとしている時でも震えてしまう症状で、椅子に座って膝に手を置いている時や歩いているときなど力を抜いていても手が震えてしまうという状態です。
動作緩慢は、動きが鈍くなって細かい動作が難しくなる症状です。足がすくんでしまい、最初の一歩が踏み出しにくくなります。
筋強剛は、関節が硬くなりぎこちなくなる症状で、診察時に手や足などを動かそうとした時にスムーズには動かず、ガクガクと硬く動くような状態になります。
姿勢保持障害は、体のバランスが悪くなって転倒しやすくなる症状です。パーキンソン病を発症して数年後から現れるようになることが一般的です。
そのほか典型的な症状として、顔の表情は変化に乏しいこと(仮面様顔貌)、日常生活の自然な動作が減ってしまうこと、前に傾いた姿勢状態、前後方向及び横方向の歩幅の狭い歩行でゆっくり歩くことなどが見られます。

初期症状ではふるえが最も多いので、手足や首などのふるえが気になった場合には、早めに脳神経内科で相談するのが良いでしょう。

非運動症状

非運動症状には非常に多彩な症状が挙げられます。
精神症状では、意欲の低下、認知機能障害、妄想、幻視、幻覚などが見られます。
睡眠障害では、昼間の過眠、レム睡眠行動異常などがあり、自律神経障害では、便秘、頻尿、発汗異常、起立性低血圧も現れます。
その他にも、嗅覚の低下、痛みやしびれ、浮腫などの症状を認めます。

このうち、便秘や睡眠障害(特にレム睡眠行動異常)、嗅覚障害はパーキンソン病を発症する前から見られることがあるので、注意すべき症状と言えるでしょう。
パーキンソン病では、手足の症状より10年以上早くから便秘が見られることが明らかにされています。α-シヌクレインが腸管の神経叢に貯まってしまい便秘を引き起こすことが考えられています。
レム睡眠行動異常症とは、ストレスなどが原因で睡眠中に突然大声を発してしまう、あるいは激しい動作を行ってしまう病気です。このレム睡眠行動異常症はパーキンソン病の前兆として注目されています。
嗅覚障害もパーキンソン病を発症する数年前から見られる症状の一つとして知られています。α-シヌクレインが嗅神経(臭いを司どる脳神経)の組織に貯まることで嗅覚の低下が引き起こされると考えられています。

受診・予防の目安となる「パーキンソン病」のセルフチェック法

・手のふるえや歩きづらさがある場合

・長年の便秘症状がひどくなってきた場合

・声が小さくなったり、書く文字が小さくなったりしている場合

・ニオイを感じなくなった場合

配信元: Medical DOC

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