乾燥だけじゃない!40代から増える“皮膚炎”の意外な原因とは

乾燥だけじゃない!40代から増える“皮膚炎”の意外な原因とは

高藤 円香

監修医師:
高藤 円香(医師)

防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科

皮膚炎の概要

皮膚炎とは皮膚組織で起こる炎症であり、「赤み」やかゆみなどの発疹の症状が生じます。

接触皮膚炎やアトピー性皮膚炎など原因によってさまざまな種類に分けられます。

皮膚炎が起きやすい患者さんには皮膚が乾燥しやすいという傾向が共通していることもあります。

治療方法は原因によって異なります。アレルギーによるかゆみを抑える場合はステロイド外用薬、細菌感染による皮膚炎であれば抗生物質で治療されます。

治療を行わずに放置すると炎症が継続したり、再発や感染が起こったりして、生活の質の低下につながる可能性があるため、適切な治療および日常的な皮膚のケアを行うことが重要です。

皮膚炎

皮膚炎の原因

皮膚炎は、外的要因と内的要因が複合して起こります。

外的要因:金属、気候の変化、日光、薬剤、感染など

内的要因:アトピー素因、アレルギー体質、肌のバリア機能の低下、皮脂や汗の量など

※アトピー素因:気管支喘息、アトピー性皮膚炎などの既往歴や家族歴があるか、もしくはIgE抗体が作られやすい体質のこと。

皮膚炎の種類によって原因は異なります。発症頻度の高いアトピー性皮膚炎と接触皮膚炎の原因は以下のとおりです。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、内的要因であるアトピー素因に加えて、外的要因であるさまざまな環境要因が複合することで発症するといわれています。

アトピー性皮膚炎では皮膚の表層全体で乾燥が顕著に見られます。

皮膚の角層内では天然保湿因子によって水分を保持していますが、天然保湿因子の一つである「セラミド」の含有率が少ない人が多いとされています。

また、環境要因としては日光や気候、汗、衣服の生地、ストレス、飲酒などが挙げられます。さらに「掻く」ことも一つの要因です。掻くことで炎症が促進され、慢性皮膚炎のきっかけになるケースは珍しくありません。

アトピー性皮膚炎は加齢とともに発症率が減少する傾向がありますが、20歳代や30歳代の若い成人でも発症頻度の高い皮膚炎です。
(出典:日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021」)

接触皮膚炎

接触皮膚炎は大きく2つの原因である「刺激性」と「アレルギー性」に分類されます。それぞれ、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎と呼びます。

刺激性接触皮膚炎は、バリア機能の役割を果たす皮膚の角質層に、刺激物質が入り込み、炎症のきっかけとなるタンパク質の産生を促してしまうことが原因とされています。

アレルギー性接触皮膚炎は、化学物質が皮膚に接触した後、アレルギー反応を起こします。アレルギー反応を起こす化学物質は、人によって異なります。

日本皮膚免疫アレルギー学会が2015年に行った日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会パッチテストによると、アレルゲンの陽性率の高い順に「硫酸ニッケル」「金チオ硫酸ナトリウム」「ウルシオール」「パラフェニレンジアミン」「塩化コバルト」であったと報告されています。
(出典:日本皮膚科学会「接触皮膚炎診療ガイドライン 2020」)

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。