脳挫傷の治療
脳挫傷の治療は、保存療法や手術、リハビリテーションなどを行います。これらの治療を行っても、脳挫傷によって損傷した脳の部位は完全に元にもどすことはできません。しかし、損傷の程度によりますが、継続的な治療で限りなく正常に近い機能を取り戻せる可能性はあります。
脳内の出血や浮腫がわずかで、脳の損傷がほとんど見られない場合は短期間で退院できます。しかし、出血や浮腫の範囲が広く、損傷部位も多い場合は、意識障害や運動麻痺、高次脳機能障害など症状が多岐にわたるため長期間の入院が必要になる場合があります。
保存療法
出血や浮腫による症状が抑えられている場合は、保存療法で経過を観察します。安静を基本に頭蓋内圧を下げる脳圧降下薬や、発熱に対する解熱剤などを投与します。
手術
出血や浮腫が徐々に大きくなって過度に頭蓋内圧が亢進している場合は、減圧開頭手術や開頭血腫除去術を行うことがあります。減圧開頭手術は頭蓋骨を切除して浮腫による脳への圧迫を減らす方法で、開頭血腫除去術は脳内の出血や血腫を除去する方法です。これらの手術で頭蓋内圧を適切に下げ、脳が押し出されるのを防ぐことによって、血圧の低下や呼吸停止などのリスクを減らせます。
リハビリテーション
リハビリテーションは、運動麻痺や感覚麻痺、高次脳機能障害などが起きている場合に行います。
脳挫傷になりやすい人・予防の方法
脳挫傷を予防するには、交通事故やスポーツ、転倒などによる受傷をできるだけ避けることが重要です。高齢者が家庭にいる場合は住居内の転倒を防ぐために、手すりの設置や段差の解消を行ったり、居住スペースを2階から1階に移動すると効果的です。
脳挫傷が起こると徐々に出血や浮腫が進行し、症状が悪化するため、交通事故やスポーツで頭部の強い打撃が起こった後などは、早めに救急外来や脳神経外科を受診してください。
関連する病気
外傷性脳損傷
脳出血脳梗塞脳浮腫
硬膜下血腫
脳腫瘍クモ膜下出血水頭症
高次脳機能障害参考文献
National Library of Medicine「Cerebral Contusion」
National Library of Medicine「Contusion Progression Following Traumatic Brain Injury: A Review of Clinical and Radiological Predictors, and Influence on Outcome」
国立障害リハビリテーションセンター「第1章 高次脳機能障害 診断基準ガイドライン 」

