コーヒーを飲むとお腹が壊れる原因とは?メディカルドック監修医が下痢の対処法や考えられる原因・病気・何科へ受診すべきか等を解説します。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
コーヒーを飲んでお腹を壊す症状で考えられる病気と対処法
「コーヒーを飲むと便が緩くなる」など、コーヒーを飲んでお腹を壊す方は少なくありません。ここでは、コーヒーを飲んでお腹を壊す原因と対策について紹介します。
コーヒーを飲んでお腹を壊す症状で考えられる原因と対処法
コーヒーを飲んでお腹を壊す原因として代表的なものは、カフェインです。カフェインを適量摂取する分には眠気が覚めたり、頭が冴えたりと有用な効果が期待できます。またカフェインには消化管を刺激し、蠕動(ぜんどう)運動を活発にする働きもあります。ただし、蠕動運動が過剰に作用すると、お腹が痛くなったり下痢になったりとお腹を壊してしまうこともあるのです。
このような症状があるときには、水やカフェインの入っていないお茶などで水分を補いましょう。とくに下痢があるときは脱水になりやすいため、こまめな水分補給が大切です。症状がつらいときや、水分がうまく取れず脱水気味のときには、消化器内科を受診なさってください。
コーヒーを飲んですぐにお腹を壊す症状で考えられる原因と対処法
コーヒーを飲んでからお腹を壊すまでの時間には、個人差があります。したがって、すぐに症状が現れるのは体質が影響していると考えられます。また胃や腸が空っぽの状態(空腹時)では、カフェインの刺激が腸に届きやすく症状が早く出ることもあるでしょう。胃腸に不安のある方は、空腹時のコーヒーは控え、食後や食事と一緒に楽しむとよいですね。
少量でもコーヒーを飲むとお腹を壊す症状で考えられる原因と対処法
コーヒーを少量飲んだだけでお腹を壊してしまう方は、カフェインに敏感な体質かもしれません。カフェインの感受性には個人差があるため、少し摂取しただけでカフェインの作用が強く出てしまうこともあるのです。カフェインはコーヒー以外にも紅茶や緑茶、エナジードリンクなどに含まれます。これらを飲んでもお腹を壊してしまう場合は、カフェインに敏感な体質とも考えられます。カフェインを含む食品を把握し、できるだけカフェインを摂らないよう心がけましょう。
症状が一時的であればあまり心配いりませんが、長引くときやつらいときにはためらわずに消化器内科を受診してください。
コーヒーを飲み過ぎてお腹を壊す症状で考えられる原因と対処法
コーヒーを飲み過ぎてお腹を壊したときには、カフェイン中毒になっている可能性も考えられます。お腹を壊す以外にもめまいや動機、震え、吐き気などの症状はありませんか?コーヒーを数杯飲む程度ではカフェインの過剰摂取につながる可能性は低いですが、極端に多く飲んだり、エナジードリンクやカフェインを含む医薬品と同時に摂取したりしないよう注意が必要です。
またコーヒーの成分であるクロロゲン酸には、カフェインと同じく胃酸の分泌を促す働きがあります。したがって、クロロゲン酸やカフェインをたくさん摂ると胃酸が過剰に分泌され、胃痛や腹痛の原因になる可能性もあるのです。
症状が続く場合には、消化器内科で相談すると安心ですね。
コーヒーに牛乳やコーヒーフレッシュ・クリーム類を入れるとお腹を壊す症状で考えられる原因と対処法
「ブラックコーヒーでは大丈夫なのに、カフェオレを飲んだらお腹を壊した」という方は、乳糖不耐症かもしれません。なぜなら、乳糖不耐症の方は牛乳を飲むと下痢を引き起こすことがあるからです。カフェオレやカフェラテには牛乳が多く使用されているため、乳糖不耐症の症状が現れることがあります。牛乳入りのコーヒーでお腹を壊してしまう場合は、牛乳の代わりに豆乳やオーツミルクなど植物性ミルクを使用したコーヒーを楽しむのがおすすめです。
牛乳入りのコーヒーを飲んでお腹を壊してしまったときには、牛乳など乳糖を含む食品の摂取を中止し、症状が落ち着くまで様子をみましょう。著しい下痢が続くなど症状がつらいときには、消化器内科を受診してください。
なお、コーヒーフレッシュは見た目こそ牛乳と似ていますが、植物性油脂を主原料としているため乳糖不耐症の方でも安心して使用できます。ただし、体質によってはコーヒーフレッシュが体に合わずお腹を壊す原因にもなります。ご自身の体調、体質に合わせて、コーヒーを楽しむとよいですね。
すぐに病院へ行くべきコーヒーと下痢に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
コーヒーを飲んで下痢とお腹の痛みが続く場合は、消化器内科へ
下痢やお腹の痛みが慢性的に続く場合は、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患などの病気も疑われます。これらの病気は症状がずっと続くわけではなく、お腹の不調が繰り返し現れます。そして、コーヒーなどカフェインを多く含む食品によって症状が引き起こされることも、珍しくありません。
したがって、下痢やお腹の痛みが慢性的に繰り返される場合は、消化器内科への受診をおすすめします。どのような症状が、どのようなタイミングで起こるのか、便の状態などご自身に起こっていることを医師に伝えられるようにしておくとよいですね。

