RSウイルス感染症とはRSウイルスの感染によって引き起こされる病気です。
RSウイルス感染症は幼い子どもが罹患することが少なくなく、重症化の危険性もある病気です。
今回は大人のRSウイルス感染症について解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「大人」が「RSウイルス感染症」を発症するとどんな症状が現れる?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
眞鍋 憲正(医師)
信州大学医学部卒業。信州大学大学院医学系研究科スポーツ医科学教室博士課程修了。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本医師会健康スポーツ医。専門は整形外科、スポーツ整形外科、総合内科、救急科、疫学、スポーツ障害。
大人のRSウイルス感染症
RSウイルス感染症は大人も発症しますか?
RSウイルス感染症は大人になっても発症します。大人の発症状況は世界中で均等に発症するわけではなく、国や地域によるばらつきが大きいです。大人が発症する場合は乳児から小学生になるくらいまでの子どもがいる家庭で発症することが少なくないです。発症したとしても鼻水・くしゃみ・発熱・のどの痛みなどの風邪と似た症状でとどまることが少なくないため、風邪と勘違いしてしまうことがあります。
大人と子どものRSウイルス感染症の症状は違いますか?
大人が感染症を発症した場合の症状は鼻水や発熱などの軽い症状であることが多く、子どもの軽い症状と同じです。ただ、発症した子どもを看病する保護者や医療スタッフは、短時間に大量のウイルスを吸い込むことでインフルエンザのような症状をきたす場合があります。また、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患をもつ高齢者が急性の重度な肺炎に進行することもあります。しかし、子どもに見られる合併症の無呼吸発作や急性脳症などの症状になることはありません。
大人でRSウイルス感染症になりやすい人は?
RSウイルス感染症になりやすい方は、特に発症した子どもと一緒に暮らす家族や近くに住んでいて面倒を見る機会のある祖父母です。ほかにも、老人ホームや介護老人保健施設などの高齢者施設内で発症した方が出た場合には感染が広がりやすい傾向があります。集団生活の場所での感染対策は徹底することは難しいので、個人それぞれの感染対策をしておくことが大切です。
大人のRSウイルス感染症は重症化しますか?
大人でも重症化することがあります。重症化する可能性があるのは高齢者や喘息・慢性閉塞性肺疾患・心疾患などの慢性的な基礎疾患がある方、免疫機能が低下している方です。重症化した場合に気管支炎や肺炎などの症状を引き起こします。高齢者の場合は長期療養施設や高齢者施設などの施設での集団感染の可能性があります。発症した子どもを看病する保護者や医療スタッフも気管支炎やインフルエンザのような症状がでることがあるので注意しましょう。
編集部まとめ
ここまで大人も発症するRSウイルス感染症の症状・感染経路・重症化リスクなどを解説しました。
大人がRSウイルス感染症を罹患した場合はまず咳や鼻水・発熱などの風邪のような症状がでます。重症化しやすいのは高齢者や基礎疾患がある方で、重症化した場合重い肺炎になることがあります。
RSウイルス感染症に感染した場合の治療方法は対症療法です。軽症の場合は市販の解熱鎮痛薬で、重症化した場合は症状に合わせて酸素投与・点滴・呼吸管理などを行います。
感染しないためにはマスクや手洗い・うがい・アルコール消毒などの基本的な感染予防対策が大切です。
小さい子どものいる家庭や基礎疾患を持っている方はできるだけ感染しないように感染予防を行い、RSウイルスに感染しないようにしましょう。
参考文献
RSウイルス感染症とは(国立感染症研究所感染症情報センター)
RSウイルス感染症Q&A(令和6年5月31日改訂)(厚生労働省)
ワクチン接種を受ける人へのガイド

