しつこい湿疹、実は「皮膚がん」かも? 見逃されやすい“ボーエン病”とは【医師監修】

しつこい湿疹、実は「皮膚がん」かも? 見逃されやすい“ボーエン病”とは【医師監修】

ボーエン病の治療

ボーエン病の治療は、病状が表皮で留まっている場合と、進行している場合で異なります。

表皮で留まっている場合

初期のボーエン病の治療は、手術によって病変部を切り取ります。

手術では、癌細胞を残さずに取り除くために、患部の周囲から数mm程度大きめに切除することで、手術後に転移したり再発したりすることはほとんどありません。

さらに、ボーエン病の病変が小さい場合は、切り取った後に皮膚を寄せてそのまま閉じることができます。一方で、病変が大きい場合は、無理に縫い寄せることで引っ張られたり変形したりして縫合できないケースもあります。そのため、植皮術(他の部位からの皮膚で傷口を覆う)や皮弁形成術(周りの皮膚を切開し、ずらしながら傷口を覆う)で修復しなければなりません。

植皮術や皮弁形成術、どちらが適した治療法であるかは、患部の状況により判断します。

表皮より進行している場合

ボーエン病の症状が進行しているときは、病変を切除して修復することに加え、リンパ節郭清術(癌細胞の周辺にあるリンパ節を切除する)を組み合わせて治療する場合もあります。

また、患部の状況に応じて、放射線治療や抗癌剤の投与のほかに、レーザー焼灼や冷凍凝固療法などを考慮して治療を行います。

ボーエン病になりやすい人・予防の方法

ボーエン病の受診時の平均年齢は75.2歳で、高齢者に多く発症する病気です。

特に、70歳以上の方は、皮膚に異変がないか日頃からチェックすることが大切です。

赤みや斑点、かさぶたなどが見られた場合は、早期に皮膚科の受診を検討してください。

高齢者は皮膚の再生能力が低下しているため、病気の進行が早い場合もあります。

早期発見が病気の進行を防ぎ、治療の選択肢を広げるため、定期的な皮膚のチェックが大事です。

ボーエン病の予防には、日焼け対策が不可欠です。

紫外線を避けるために、外出時は日焼け止めをしっかり塗り、長袖や長ズボン、帽子を着用しましょう。特に、顔や首、手などの露出部位は紫外線を浴びやすいため注意が必要です。

ただし、ボーエン病を発症する原因は紫外線だけではないこともあり、下肢や体幹に発生する場合もあります。これらの部位に対しては、原因が不明のため効果的な予防策はありませんが、規則正しい生活やバランスの取れた食事などで免疫力を保つことが予防につながるかもしれません。

また、井戸水を飲用している方は、定期的に水質検査を受けることで、ヒ素の摂取リスクを減らせます。


関連する病気

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有棘細胞癌(扁平上皮癌)


参考文献

ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸癌(子宮けい癌)とHPVワクチン~|厚生労働省

ボーエン病|一般社団法人日本形成外科学会

皮膚癌について|一般社団法人皮膚悪性腫瘍学会

皮膚悪性腫瘍ガイドライン第 3 版 有棘細胞癌診療ガイドライン 2020|日本皮膚科学会ガイドライン

配信元: Medical DOC

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