低体温症は寒冷の環境化で発症します。深部体温が低下し、身体機能に様々な支障が生じる病気になります。
悪化すると心肺停止などが起こることから、非常に危険性が高いです。そのため、発症を防ぐことや、初期の段階で体温を回復させることが重要です。
本記事では、低体温症の予防方法などを紹介します。
低体温症は誰にでも発症する可能性があります。必要な知識を身につけ、いざという時に適切な対応ができるようにしておきましょう。
※この記事はメディカルドックにて『「低体温症」の症状・対処法・放置するとどうなるかご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
低体温症の予防方法

レジャー・スポーツ時の対策を教えてください。
通常、深部体温が低下すると寒さを感じます。しかし、運動時にはその寒さが感じにくくなるという特徴があります。それゆえに、気づいたら低体温症になっていたというケースがあるのです。寒さを感じていなくても上着を着るなどの防寒対策や、定期的に温かい部屋に入るといった行動は欠かさないようにしましょう。また、体調が万全ではないことが発症のリスクを高めます。レジャー・スポーツを行う前には睡眠をしっかり取り、体調を整えて臨むようにしましょう。
日頃からできる低体温の予防方法はありますか。
基本的な予防方法は、寒冷の環境下にいる場合は防寒をしっかり行うことです。室内だからと油断せず、暖房器具を使用するなどして体温の低下を防ぎましょう。特に高齢者や乳幼児がいる場合は注意が必要です。高齢者の方は、一人暮らしをしていて防寒が十分にできず、低体温症になってしまうというケースが多数みられます。住居は温かい環境にすることを意識しましょう。家族や知り合いに定期的に訪れてもらうことも有効です。また、低体温症は他の疾患をもっていることによっても発症しやすくなります。持病がある方はそのことを知っておき、積極的に予防することが大切です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
低体温症は短時間で悪化する病気です。病状が進行すると身体の様々な機能が停止し、命が危険にさらされます。そのため、軽症のうちに対処することが重要です。対処ができる環境化であるならば、症状がみられたらすぐに身体を温めましょう。しかし、対処をすることが難しい場合や、気づいたら病状が悪化していたこともあり得ます。このことから、低体温症は予防が大切な病気であるといえます。
特に高齢者の方や、持病がある方は注意が必要です。日頃から低体温症のリスクを考え、予防を積極的に行いましょう。家族や周辺の方に発症のリスクが高い方がいるならば、発症した際に対処ができるように気を配ってあげてください。
編集部まとめ

低体温症は深部体温が低下することで発症します。深部体温が35℃以下になることが、低体温症の特徴です。
症状として、シバリング・末梢血管の収縮・意識の低下などが挙げられます。体温が低下するほど悪化し、病状が進展すると心肺停止が引き起こされるでしょう。
一度発症すると、対処をしない限り病状はすぐに進行します。そのため、軽症のうちに適切な対処方法を行うようにしてください。
また、予防をすることも大切です。室内や春・秋といった季節でも発症することがあるため、特に高齢者などの発症のリスクが高い方は積極的に予防に取り組むようにしましょう。
低体温症は命を落とす危険がある恐ろしい病気ですが、対策を講じることで命を守ることが可能です。正しい知識を身につけ、発症や悪化のリスクを回避できるようにしてください。
参考文献
偶発性低体温症ガイドライン2018

