がんの罹患率には地域差があることをご存じでしょうか。特に大腸がん、胃がん、膵臓がんは都道府県ごとに傾向が異なります。この記事では、統計データをもとに、胃がんの罹患率が地域によって異なる理由について解説します。予防や早期発見の参考にお役立てください。

監修医師:
日浦 悠斗(医師)
福井大学医学部卒業。血清蛋白質と精神疾患の関係について研究をおこなう。日本精神科学会専門医。
5. 胃がんの罹患率とは何か
5-1. 罹患率とは
罹患率とは、ある特定の集団において、一定期間内に新たに病気にかかった人の割合を指します。胃がんにおける罹患率は、地域ごとに差が見られることがわかっており、これにはさまざまな生活習慣や医療体制が関係しています。
5-2. 胃がんの全国平均
国立がん研究センターの最新データによると、日本全体での胃がんの年齢調整罹患率(男性:約80人/10万人、女性:約35人/10万人)となっています。これを基準として、地域ごとの差異を見ていくと傾向が明らかになります。
6. 胃がんの罹患率が多い都道府県ランキング
6-1. 上位都道府県の傾向(2020年統計)
直近の全国がん登録データ(2020年時点)をもとに、胃がんの罹患率が高い都道府県の傾向を以下に示します。
男性罹患率上位(人口10万人あたり)
1位:青森県
2位:秋田県
3位:新潟県
女性罹患率上位(人口10万人あたり)
1位:山形県
2位:秋田県
3位:福島県
いずれも東北・北陸地方に集中しており、寒冷地であることや、伝統的な食習慣が関連しているとされています。
6-2. 地域差の背景
これらの地域では、塩分の高い漬物や味噌汁を日常的に摂取する文化が根強く残っています。また、ピロリ菌の感染率が全国平均よりも高いとする報告もあり、胃がん発症の大きなリスク要因となっています。

