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<ばけばけ>主人公・松野トキ役の高石あかり「“このセリフ、本当に私!”となるぐらい、トキはあまりにも私自身なんです」

<ばけばけ>主人公・松野トキ役の高石あかり「“このセリフ、本当に私!”となるぐらい、トキはあまりにも私自身なんです」

主人公・松野トキを演じる高石あかり
主人公・松野トキを演じる高石あかり / (C)NHK

連続テレビ小説「ばけばけ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)から、主人公・松野トキを演じる高石あかりのコメントが到着。共演者たちとのエピソードや思いが溢れたシーン、また、11月17日(月)から始まる「第8週」の笑える演技合戦についてなど、たっぷり語っている。

■怪談を愛する夫婦の何気ない日常を描く

本作は、主人公・松野トキが夫・ヘブン(トミー・バストウ)と共に、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治の日本で、“怪談”を愛しながら何気ない日常を過ごしていく物語。文学者・小泉八雲と妻の小泉セツをモデルにしつつも、登場人物や団体名などは一部改称し、大胆に再構成してフィクションとして描いていく。
「ばけばけ」より
「ばけばけ」より / (C)NHK


■英語教師・ヘブンの女中から妻になる松野トキ

高石が演じるトキは、松江の没落士族・松野家の娘。だが、実は松江藩に名をはせる上級武士だった雨清水家から養子に出された娘で、ある程度の年齢までそれを知らずに育つ。

松野家は、ただでさえ家計が苦しい中、父・司之介(岡部たかし)が投資に失敗して大借金を背負い、トキは小学校をやめて働くことになる。祖父の勘右衛門(小日向文世)は武士のプライドを捨てられず、いまだにちょんまげ姿で働きもせず、父は牛乳配達をしているがたいした稼ぎにはならない。

稼ぎ手が必要、とトキは銀二郎(寛一郎)という働き者の婿をとるが、松野家の想像以上の極貧ぶりと勘右衛門からの度重なるパワハラに耐え切れなくなった銀二郎は、家を出てしまい、そのまま離婚に。

苦しい生活が続く中、トキは以前銀二郎を通して知り合った錦織(吉沢亮)と再会。これをきっかけに、彼女はヘブンの女中として働くことになった。

「ばけばけ」より
「ばけばけ」より / (C)NHK

■高石あかり コメント

――“松野トキ”はどんな役ですか?

トキというキャラクターはあまりにも私自身。台本を読みながら「何で私の思っていることを言うんだろう?」「このセリフ、本当に私!」と思うぐらいです。制作統括の橋爪(國臣)さんとお話しして気付いたのですが、トキの自分と他人の線引きがはっきりしているところ、自分の感覚を押し付けたり介入したりしないところが私と似ているのかもしれません。「その人はその人でいい」と思っているから、おじじ様や父上が武士にこだわっているのも認められるし、ヘブンさんにもいつもと変わらず接することができるのだと思います。

また、小さい頃から「家族を守る」という感覚を持っているのもトキの特徴です。貧乏な家族のことを背負うのも使命感からだと思います。「優しくしたい」とかではなく、もう「そう生まれてきた」という感覚。やっぱり武家の子なのでかっこいいなと思います。

――共演者の方々とのエピソードを教えてください。

松野家の皆さんは本当にすてきで優しくて、(育ての母・フミ役の)池脇(千鶴)さんとはだんだん顔が似てきている気がします(笑)。おじじ様と父上の情けないけれどもトキをしっかり愛しているところも憎めません。台本が面白い上に小日向(文世)さんと岡部(たかし)さんが演じられると、より憎めないキャラクターになっていて、相当憎いことをされているのに憎めないんです(笑)。

トキと錦織さん(吉沢亮)が初めて出会うシーンも、忘れられないぐらいずっと笑っていました。アドリブ合戦になった時、私が仕掛けたお芝居を吉沢さんが全部受け止めてくださる安心感がすごかったです。受け止めるだけではなくやり返されて、笑ってしまうこともありましたけど(笑)。

ただ、笑わせようと思っているわけではなくて、この台本は何かを仕掛けようとすると失敗する台本だと思います。だから、全員武器を削ぎ落とされてそれでも戦いに行く感覚。「何もしないふざけ」を手に入れようと頑張っています。「ばけばけ」を通して役者としても「ばけ」らけるように頑張ります!

ヘブン役のトミーさんは世の人々をメロメロにする方だと聞いていたのですが、お会いしてそれを実感しています。紳士的ですごく優しくて、とにかく日本が大好きな方です。ヘブンさんと似ているところもあるのでお芝居で助けていただくことも多いでしょうし、これからもっと視聴者の皆さんもすてきなトミーさんの虜(とりこ)になると思います。

――第6週から第7週(11月3日~14日)で、「女中になる」と決心したトキをどんなお気持ちで演じられましたか?

(実母の)おタエ様(北川景子)が物乞いとして頭を下げられた瞬間(第6週)に、ずっとトキの中にあったおタエ様の人物像やいろいろなものが崩れたのを感じました。家の格など、守り継いできたものを1個手放した瞬間を見てしまって、もう自分がすることは1つだと思ったのではないでしょうか。目の前にできること(=女中)があったし、それを掴むことしかできなくて、必死で掴んだのだろうと思います。

第35回(11月14日放送)の母上(フミ)の「産んでくれたおタエ様のためなら(ラシャメンになってもいいとトキが思った)」という発言は衝撃でした。トキにそういうつもりは無く、ただもう全員が家族だったんです。それは雨清水家も含めてだったからこそ、母上の本心を聞いた衝撃や、(弟である)三之丞(板垣李光人)の「おトキの家族から外してほしい」という言葉で気持ちがすごくぐちゃぐちゃになったと思います。ぐちゃぐちゃになったからこそ、とにかくこのお金を三之丞に受け取ってもらわないと!と、それだけを思ってかなり強く言いました。必死でした。その後、母上がおじじ様に「ヘブン先生の女中を続けさせてください」と一緒にお願いしてくれた瞬間もいろんな感情があふれて、多分涙していたと思います。演じながら台本には無いものが常に生まれています。
「ばけばけ」より
「ばけばけ」より / (C)NHK


■「ここまで声を出して笑いながら読める台本にはなかなか出会えない」

――第8週(11月17日[月]~21日[金])について、印象的だったことを教えてください。

第8週、すごく楽しかったです!この週の台本は大笑いしながら読みました。ヘブンに頼まれて“ビア(ビール)”を探すというエピソードがあるのですが、“ビア”候補の品を紹介するときの言い方は、こちらに全部任せられていたので、「どうしよう…!」と思いつつもワクワクして、何ができるだろうとすごく楽しみに本番に挑ませていただきました。トキはセリフ通りで、ヘブンさんのリアクションはトミーさんのアドリブ的な演じ方でしたけど、セリフを言ってる感覚はほぼ無くて、ただただ楽しかった…!

みんなでヘブンに教わってスキップに挑戦するシーンは、スキップもどんな風にやるか、それぞれに任せられていたので「あ、この人、こうくるんだ」みたいな感覚がお互いにあったと思います(笑)。最初にスキップを教わったシーンは、トキもヘブンも酔っぱらっていたので、ここはもう何でもいいと思ってやっていたらお互いにツボってしまいました。それが完全に映像に映っていると思います(笑)。トキとしてヘブンとして笑っているのですが、きっと素に見えるはず。役として生きているけど、素の自分と曖昧になる瞬間がたくさん詰まった第8週でした。

――「ばけばけ」の見どころと、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

ここまで声を出して笑いながら読める台本にはなかなか出会えないと思うほど、ふじきみつ彦さんの本が最高に面白いです。演出にもこだわりがあって、例えば、照明が本当に暗かったり、松野家が本当に狭かったりするんです(笑)!メイク直しのために全員家から出なくてはいけないくらい狭いし、ほこりもすごいし、服にも汚しをほどこしてリアルに作っているので、そのあたりにもご注目ください。

良い作品になっていると実感しながら撮影できていること、そして皆さんに見てほしいと自信を持って言えることがすごくうれしいです。トキは上までは向かないかもしれないけれど、下を向かず、前を向いて生きていきます。その姿を見て、毎朝クスッと笑ってもらえたらうれしいなと思います。

※高石あかりの高は正しくは「はしご高」

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