●親友の言葉で気づいた性被害
しばらく経ってから、Aさんが高校時代の親友CさんにBとの関係を打ち明けると、親友は言った。
「それはおかしいよ」
この言葉でAさんは初めて自分が性被害に遭っていたのだと気づいた。
「もし、このとき親友に相談しなかったら、性被害だと認識できず、辛い失恋の記憶で終わっていたと思います」
Aさんはテレビで「グルーミング」という言葉を知り、「自分のことだ」と革新した。Bにとって、自分は「恋愛対象」でなく「ヤリモク」だった──。
「高圧的な態度なのに普通に接してくれるという錯覚が、依存を生んだと思います。あの治療は、今から思えば『地獄』でした」
●「3回周って、ワンと言え」と命令されたことも
Bが今も教職であることを知ったAさんは、教育委員会への告発を決意した。
「校内で二人きりのときに『3回周って、ワンと言え』と命令されて、その通りにすると顎の下を撫でられた記憶がよみがえりました。あの屈辱は一生忘れられません」
「税金から給料をもらっている教師が、治療と称して生徒を支配していたことが許せません。告発することで、私のような思いをする子がこれ以上出ないように願っています」

