「慢性心不全」の初期症状をご存じですか? 早期発見のポイントを併せて医師が解説

「慢性心不全」の初期症状をご存じですか? 早期発見のポイントを併せて医師が解説

慢性心不全の治療

慢性心不全の治療は、原因となる心疾患の治療が第一選択になります。

薬物療法

体にたまってしまった水分や塩分を減らすために、利尿剤を使用します。
心臓の負担を減らすために、血圧を下げる薬や脈を調整する薬が使用されることもあります。

運動療法

運動をすることで筋肉の血流を増加、肺機能を改善、炎症物質の低下が促されるため、心臓の負担を減らすことができます。

安静時の心拍数から20-30回/分以上上がらないような状況下で10分×2セット程度の散歩や自転車での有酸素運動が推奨されています。
一回20-30分程度の運動を一日1〜2回、週3〜5回で調整していきます。

ただし、医師の診断のもと、血行動態が落ち着いていることが条件です。

また、筋力の低下が著しい場合はスクワットなどの筋力トレーニングを10〜15回行える程度の強度で一日2〜4セット、週2〜3回並行して行うと良いでしょう。(出典:循環制御 第38巻 第2号「心不全の病態と運動療法:なぜ必要か?なぜ有効か?どうおこなうか? 」)

生活習慣の見直し

心不全の治療において塩分を控える、禁煙をする、体重管理をするといった生活習慣の見直しは重要です。ナトリウムは体に水を溜めこむ性質があるため、食塩摂取量は軽症の患者では1日7g、重症の患者では1日3g以下になるように調整します。(出典:公益財団法人日本心臓財団「慢性心不全の生活管理」)

また、心臓の血管に負担をかける喫煙は必ず避けてください。
太っている場合は減量したり、サウナや熱い長風呂等をさけたりする必要もあります。

慢性心不全になりやすい人・予防の方法

慢性心不全にならないためには普段からの生活に気を付ける必要があります。
基本は、心臓の負担を増やしてしまう行動を避けることが大切です。

以下のポイントに注意して慢性心不全の予防を心がけましょう。

既存の心疾患がある場合は服薬を怠らない

塩分の摂りすぎに注意する

喫煙、アルコールを避ける

体重管理を行う、肥満にならないようにする

定期的な運動をおこなう


関連する病気

狭心症心筋梗塞急性心不全

心臓弁膜症

先天性心疾患

心筋症

不整脈高血圧

参考文献

厚生労働省急性・慢性心不全ガイドライン(2017年改訂版)

厚生労働省令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況

Circulation JournalVolume 72 (2008) Issue 3Impending Epidemic

日本内科学会雑誌第106巻第3号心不全の最新知見

medicina 33巻5号 臨床統計値からみた日本人の心不全—有病率,死亡率,原因疾患と頻度など

老年医学会雑誌第44巻5号高齢者心不全の臨床

厚生労働省e-ヘルスネット冠状動脈性心疾患

国立研究開発法人国立循環器病研究センター心臓弁膜症

厚生労働省e-ヘルスネット高血圧

日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会高血圧治療ガイドライン2019

日本内科学会雑誌第103巻第2号心筋疾患の分類~変遷と現状~

公益財団法人日本心臓財団心不全の診断と検査

一般社団法人日本心不全学会血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関するステートメント2023年改訂版

循環制御 第 38 巻 第 2 号心不全の病態と運動療法:なぜ必要か?なぜ有効か?どうおこなうか?

公益財団法人日本心臓財団慢性心不全の生活管理

配信元: Medical DOC

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