奈良公園近くの山中に「クマ目撃」情報、シカや観光への影響は…県「今のところ平坦部におりてくる心配はない」

奈良公園近くの山中に「クマ目撃」情報、シカや観光への影響は…県「今のところ平坦部におりてくる心配はない」

奈良公園の東側の山中で、11月11日にツキノワグマとみられる動物が目撃された。観光客が多く訪れるエリアに近いことから、SNS上では不安や驚きの声も広がっている。

奈良県が注意喚起したのは、奈良公園東部に位置する「新若草山ドライブウェイ」で11日17時頃にあった目撃情報だ。

奈良公園にはシカや、インバウンド含む多くの観光客が訪れる。観光やシカへの影響を心配する声もあるが、奈良県は「影響は出ていない」と説明する。

●奈良公園の平坦部でシカがクマ被害に遭った例はない

奈良公園のXアカウントは11月11日、「新若草山ドライブウェイでツキノワグマと思われる情報がありました」と県の公式情報へのリンクを添えて投稿。「若草山や春日山原始林、その周辺にお越しの方はくれぐれもお気をつけください」と呼びかけた。

この注意喚起を受けて、SNS上では、奈良公園のシカを心配する声も上がっている。実際、影響はあるのだろうか。

奈良公園室は11月14日、弁護士ドットコムニュースの取材に対して次のように説明する。

「奈良公園では、今年7月にクマの目撃情報があったことを受けて、SNSや公式ホームページでクマに関する注意喚起を掲載しました。奈良公園東部に広がる春日山原始林の登山口など10カ所以上にも案内看板を出しています」

クマを理由とした観光への影響については「今夏に目撃情報があってから、これまで目に見える形での影響は認識していない」としている。

今回の目撃情報があったのは、奈良公園の東側に広がる山中だ。

「いわゆる平坦部の、観光客がシカを目当てに訪れる場所には影響はありません。あそこに出たら大騒ぎになります。平坦部でのシカのクマによる被害はありません。今のところ、平坦部にクマがおりてくることは、まったく心配していません」

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