「子どもが歯医者を怖がる理由」をご存じですか? 恐怖心を和らげる親のサポートを歯科医師が解説

「子どもが歯医者を怖がる理由」をご存じですか? 恐怖心を和らげる親のサポートを歯科医師が解説

親ができる声かけ・準備・NG行動とは?

小児歯科で親付き添い

編集部

親の不安や無意識な態度が、子どもの恐怖心に影響することはありますか?

中村先生

親御さんの表情や言動が、無意識のうちに子どもに伝わってしまうことは少なくありません。「〇〇したら先生に怒ってもらうよ」などの“脅し文句”も悪影響です。親世代は“治療中心”の歯科体験をしている方が多く、「歯医者は怖い場所」というイメージを持っている場合もあります。その意識が無意識に子どもに伝わってしまうのです。まずは親自身が歯科を“予防の場所”と捉え直し、ポジティブな言葉で声かけをしてあげることが大切です。

編集部

親が付き添う場合と、あえて離れる場合、それぞれのメリットはありますか?

中村先生

母子分離での診療は、処置がスムーズに進むことが多いです。親が近くにいると、どうしても子どもは甘えてしまい、できないと感じやすくなります。最初だけ一緒に入り、徐々に離れていくという方法も有効です。母子分離で頑張れたときには、たくさん褒めてあげることで自信にもつながります。大切なことは、子どもの成長段階に応じた対応と親子間の信頼です。

編集部

自宅でできる“歯医者が怖くなくなる”ための声かけや遊びはありますか?

中村先生

おすすめは親の通院に同行させることです。お母さんがクリーニングを受けている姿を見て、「あれ? 怖くないんだ」と感じてもらうだけでも、印象が大きく変わります。また、歯医者さんに関する絵本を読む、ごっこ遊びで人形を使うなどの方法も効果的です。遊びや日常の中に歯医者さんを取り入れることで、自然と身近な存在として受け止められるようになります。お子さんの気持ちを焦らず、少しずつ前向きに育てていきましょう。

編集部まとめ

子どもが歯医者を怖がる背景には、環境への不慣れや何をされるかわからないという不安があることを学びました。しかし、丁寧な説明や親しみやすい例え、実際に見て、触れてみること、何より親の前向きな関わりによって、歯科医院は「怖い場所」から「通いたい場所」に変えることができることも教えていただきました。本記事が読者の皆様にとって、お子さんと一緒に安心して歯科に通うきっかけとなりましたら幸いです。

配信元: Medical DOC

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