「エプーリス」の原因をご存じですか? なりやすい人の特徴を併せて医師が解説

「エプーリス」の原因をご存じですか? なりやすい人の特徴を併せて医師が解説

エプーリスの治療

病変部位を切除することが基本です。単に腫瘤を切除するだけでは再発のリスクが高まるため、発生母地を含めた切除が重要です。腫瘤を含む周囲の歯肉や、必要に応じて歯槽骨の一部も切除します。これにより、腫瘤の再発を防ぐことができます。また、エプーリスが再発した場合、特に根本的な原因が解消されていない場合には、抜歯が必要になることがあります。これは、エプーリスが歯根膜や歯槽骨膜から発生することがあるため、完全な摘出を行うことで再発リスクを低下させます。

妊娠中に発生する妊娠性エプーリスは、出産後に自然に縮小または消失することが多いため、経過観察が推奨されます。この場合、無理に手術を行わず、定期的なチェックを行うことが重要です。

エプーリスになりやすい人・予防の方法

妊娠中はホルモンバランスが変化し、特にエストロゲンやプロゲステロンが増加します。これにより、歯肉の血流が増加し、腫瘤が形成されやすくなります。また、20代から30代の女性もエプーリスにかかりやすい傾向があります。これは、女性ホルモンの影響を受けやすいためです。さらに、不適合な補綴物や歯石が慢性的に存在する場合、歯肉が刺激を受けてエプーリスが発生することがあります。このため、口腔内の衛生状態が悪化している人もリスクが高まります。

予防には、定期的な歯磨きとデンタルフロスの使用を心掛け、口腔内を清潔に保つことが重要です。また、歯科医院で定期的に歯のクリーニングやチェックを受けることが推奨されます。これにより、歯石やプラークを取り除き、炎症を未然に防ぐことができます。さらに、不適合な詰め物や冠は刺激となるため、自分に合った補綴物を使用し、不具合があれば早めに歯科受診することが重要です。

妊娠を計画している場合は、事前に口腔内の健康状態を整えておくことが望ましいです。特に歯周病治療を行うことで、妊娠中のリスクを減らすことができます。


関連する病気

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口腔扁平苔癬(Oral Lichen Planus)

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参考文献

エプーリス | 口腔病理基本画像アトラス

第三回エプーリス

配信元: Medical DOC

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