「立ち上がると頭痛が起きる」ときの正しい対処法は?
「立ち上がると頭痛が起きる」ときには、まず無理に動かず安静を心がけることが重要です。椅子やベッドに腰掛けてゆっくりと深呼吸し、落ち着いてから徐々に体を動かすことで、血圧や自律神経の急激な変動を抑えることができます。
水分補給をしっかり行い、脱水や血流の悪化を防ぐことも効果的です。また、首や肩、目の疲れを感じる場合には、温めたりストレッチやマッサージで筋肉のこりをほぐしたりすることも頭痛緩和に役立ちます。立ち上がる際には、急に勢いよく立ち上がらず、一度体を横向きにしてからゆっくり体を起こす、足を組むなど下半身に血が溜まりにくい姿勢を工夫することで症状の悪化を防げます。単発の軽い頭痛であれば、暗く静かな場所で休養し、必要に応じて痛み止めを服用するのも選択肢ですが、何度も繰り返す場合や日常生活に支障がある場合は医療機関での相談が勧められます。
「立ち上がると頭痛が起きる」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「立ち上がると頭痛が起きる原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
立ち上がると頭痛がする原因は何でしょうか?
関口 雅則(医師)
立ち上がると頭痛が起きる場合、最も多い原因は起立性調節障害や起立性低血圧です。これらはいずれも自律神経の調節や血圧の変動がうまくいかず、一時的に脳への血流が不足することによって頭痛やめまいが生じます。
他にも脱水や貧血、片頭痛、ストレス、睡眠不足などが原因となることもあります。横になったり座ったりしていると症状が落ち着く場合が多いのが特徴です。
座っていて立つと一瞬ズキズキ脈打つような頭痛がします。病院で治療できますか?
関口 雅則(医師)
立ち上がったときに発生する拍動性の頭痛は、起立性低血圧や片頭痛をはじめ、体内循環の調整がうまくいかないときによくみられます。大部分は生活習慣の見直しや水分・塩分補給で改善しますが、症状が頻繁だったり激しかったりする場合は、内科や神経内科、脳神経内科で原因を詳しく評価し、必要に応じて薬物治療や専門的な指導を受けることができます。治療によって大半の方が症状改善を期待できます。
立ち上がるときに締め付けられるような頭痛がして、寝ると治るのは何かの病気なのでしょうか?
関口 雅則(医師)
このような「横になると軽くなる頭痛」は、脱水や筋緊張性頭痛、起立性調節障害の他、脳脊髄液漏出症という珍しい疾患が隠れている場合もあります。特徴的なのは、起立や座位で悪化し、横になると症状が和らぐことです。慢性化する場合や日常生活に支障があれば、早めに神経内科や脳神経内科を受診し、必要に応じて画像検査などで原因を調べることをおすすめします。
立つと頭が痛くなる脳脊髄液漏出症とはどんな病気ですか?
関口 雅則(医師)
脳脊髄液漏出症は、脳と脊髄を包む髄膜に小さな穴が開くなどして脳脊髄液が漏れ出し、脳を支える圧力が低下することで起立時頭痛が顕著になる疾患です。症状は起き上がったり座ったりすると頭痛が強まり、横になると軽くなるのが典型的です。交通事故やスポーツ外傷など物理的なきっかけとなることがありますが、明確な原因がない場合もあります。治療は安静、水分補給、重症例ではブラッドパッチ治療(自己血注入法)などが行われます。疑いのある場合は脳神経外科での診断が必要です。

