1.実はそれほど寂しくない
猫を置いて外出すると「待っているのではないか」と思って急いで帰宅したくなることがありますが、実は猫は留守番を寂しいとは思っていないようです。その理由は、猫が犬と違って、他者との関係を維持する社会性よりも縄張り意識の方が強い動物というところにあります。
よく「犬は人につき、猫は家につく」といわれていますが、実際に猫の研究でも「飼い主の不在」に対して、猫は犬ほど強いストレス反応を示さないことがわかっています。
猫が人に飼われるようになってから、さほど時間が経っていません。そのため、現在の猫でも、一番大切なのは自分の安全な縄張りであり、飼い主は食べ物や快適さを提供してくれる存在として認識されています。つまり、猫自身が何かを必要としていない限り、飼い主の不在に関しては、あまり気にしていないのです。
2.いつも同じなら問題ない
猫は環境の変化に対して繊細なので、飼い主の決まった外出よりも日常と異なる変化にストレスを感じるといわれます。
たとえば、飼い主さんの帰りが遅くなってしまったときや、一度帰ったのにまた出かけるときなどです。猫は「家族がいないこと」よりも「いつもの時間に再会しないこと」や「いつもの時間にごはんがない」ことの方がストレス値は高くなるというのです。
米国オハイオ州立大学で行われた研究では、慣れ親しんだ環境であっても、一貫性のない給餌パターンやシッターなど飼い主以外の来客など「予測不能なこと」があると、猫はストレスを感じて嘔吐や食欲不振を示すことがわかっています。
日常的なルーティンであれば、留守番自体には問題がないことがほとんどで、飼い主さんの行動次第で猫の気持ちも変わるのです。

