
人生どん底から史上初の女性棋士を目指す姿を描くABEMAオリジナルドラマ「MISS KING / ミス・キング」(毎週月曜夜8:00~ABEMAにて無料配信)。天才棋士の父に人生を奪われたのん演じる主人公・国見飛鳥が、憎しみから開花された才能で自らの人生を取り戻していくヒューマンドラマ。
今回は、飛鳥の父親・結城彰一(中村獅童)と香(山口紗弥加)の息子である結城龍也を演じる森愁斗と龍也の婚約者でありアイドル的存在の女流棋士の早見由奈を演じる鳴海唯に、撮影の裏側や家族との関係について語ってもらった。
■友達と対局をしたら完敗…悔しくて泣けてきた
――放送をご覧になっていかがですか?
森 台本だけでは想像つかなかったシーンがこうなっていたのか!と感じたり、台本を読んでいるときとは全く違った印象にもなっていたので、内容を知っている身ではありますがすごく面白いと思いながら見ています。ワクワクします。
鳴海 第1話からのんさん演じる飛鳥の境遇がダイレクトに描かれていたのでインパクトが強かったです。その後の逆襲劇も楽しみです。
――お2人とも棋士の役で対局のシーンもありましたね。
鳴海 愁斗くんのシーンは特殊でしたね。皆さんが想像する、畳に正座という感じではなく。私は現場で見て驚きました。
森 スクリーンにそれぞれの選手が映っていて、ゲーム会場みたいな感じで面白かったです。なんか新しい感じがして将棋の幅の広さを知りました。

鳴海 私も飛鳥と対局したのですが、テーブルとイスで。こういうのもあるんだって驚きました。そういう意味では色んな対局シーンが見られる作品になっているのかも(笑)。

――これまで将棋をやったことはありましたか?
鳴海 ほとんどなかったです。
森 将棋崩し(将棋の駒を盤上に山積みにして、指一本で駒を抜き合うゲーム)くらいしかやったことなかった。
鳴海 えっ? それも知らない…。
森 でも普通の将棋もやってみると面白かったです。今、デジタルのゲームがたくさんありますが、1対1で向き合って、黙々と時間を忘れるまで集中できるゲームってなかなかないですから。とはいってもそこまでルールを理解できてはないのですが…。
鳴海 ルールを理解したらより面白くなるよ。私は役が決まってからずっと練習をしていたけれど、少しずつできるようになっていくのは楽しかったです。一度、将棋をやったことがある友達に付き合ってもらって対局をしたら、もう完敗で。そのときめちゃくちゃ悔しくて泣けてきて。それぐらい、将棋で負けるって悔しい気持ちになる。それがプロならもう何倍も悔しいんだろうなって…。相手の手を読むなんて余裕はなく、目の前のことで一杯だったけど、とても楽しかったです。

■監督から『もっとイヤな感じ出して』と
――撮影にあたり、どれくらい練習をしたのですか?
森 家ではパチパチしていました。とはいえそんなに対局シーンがあるわけではないので駒を握って手の感覚を掴んだり、所作を忘れないように意識をしていました。
鳴海 由奈が強い人物だったので、そこへの説得力みたいなのが必要なのでかなり練習をした感じです。やはり所作で説得力が出ますから。ただ、練習と撮影の盤が違って、駒を指したときの音が違って驚いたりしましたけど(笑)。
――お2人は、中村獅童さんや山口紗弥加さんとご一緒することが多かったと思いますが、結城家の現場はいかがでしたか?
森 僕が人見知りなので誰が人見知りなのかすぐに分かるのですが、獅童さんは絶対に人見知りだと思っていたんですよ。そしたら途中からかなりおちゃらけた一面を出してくださるようになって。想像と全然違って驚きましたがうれしくって、毎回現場に行くのが楽しかったです。なんか獅童さんと山口さんのコンビネーションもまたいいんですよ。
鳴海 私は意外と結城家のシーンは少なくて。でも少ないなりにもお2人が和ましてくださる現場に助けられました。作品的にも張り詰めた空気が漂っていることが多かったので、かなり不思議でしたね。なぜ結城家の現場が?って。
森 居心地のいい現場でした。
――のんさんとのシーンはいかがでしたか?
森 僕というか龍也は嫌がらせばかりしていたのであまりいい思い出はないです。対局中でさえイヤなヤツでしたから。それなのに監督から『もっとイヤな感じ出して』なんて言われたりして。まだ足りないのか…と思ったこともありました。ただのんさん演じる飛鳥を意識し、常に余裕を見せて違いを出すことに意識をしました。龍也的には飛鳥を手のひらで転がしている雰囲気が出せたらと思っていました。
鳴海 第1話の札束を投げるシーンはかなりインパクトありましたあったよね。
森 あぁ~。でもあのときは札束が舞っているな…くらいでボーッと見ていた。そりゃ、森愁斗だったら走ってお金を拾いに行っているかもですが、そこは龍也ですから(笑)。

鳴海 私は最終決戦の前夜でのレストランで飛鳥と対峙するシーンが撮影初日だったんですよ。どういった感じで火花を出すのがいいのかかかなり不安だったんですが、現場でのんさんと対峙したとき、台本で読んでいるよりも飛鳥が純粋無垢で、復讐が目的ではあるけれど将棋に対する思いみたいなものを誰よりもピュアに持っていて考えが変わりました。

こちらから何かを出すというより、由奈として前に立っただけで圧倒されたというか。この人には敵わないというのを瞬時に見せてきて、それは本当にすごかったです。そして、そういう気持ちにすぐになったことが楽しかったです。これはのんさんだからできる表現で本当に素晴らしかったです。

■自分を将棋の駒に例えるなら?
――本作に出演して勉強になったことを教えてください。
森 獅童さんをはじめ、のんさんや色んな方のお芝居を見られて本当に楽しかったです。これからも色んな方のお芝居を見たいと思いました。そしていいなと思ったところを自分なりに吸収できれば。あと、現場の佇まいと姿勢も勉強になりました。ちょっと怖いな…と思っていても実はすごく気さくで温かくって。そうでないとこんなにずっと色んな作品に出ることなんてできないですよね。僕も役者として人間として、そういう人間になれるように努力していきたいです。
鳴海 お芝居に関してはやはりのんさんとのシーンが多かったので、のんさんから受け取るものがかなり大きかったです。のんさんの型にハマらないお芝居を見て、飛鳥のように自由に羽ばたいている印象を抱きました。私自身、型にハマりがちなところがあるので、のんさんのように自由に、お芝居にリズムを入れていければと思いました。こういう人になりたいと思わせていただけるいい出会いでした。うれしかったです。

――本作は家族との関係も描かれていますが、家族とはどのような関係を築いていますか?
鳴海 私は距離感がめちゃくちゃ近いわけではないですが、ドラマに出たら見たよと連絡をくれる関係で。たまにそれが面倒くさいと思ってしまうのですが(笑)。その近すぎず見守ってくれる感じが心地がいいです。
森 僕は兄が同じ業界にいて一緒のグループなんです。この世界に入ったのも兄がいたから、兄の背中を追って今の僕があると感じていて。何をしてくれた?と聞かれたら難しいですが、些細なきっかけをいつもくれている存在です。よく「お兄ちゃんと同じグループってどんな感じ?」と聞かれますが、気まずさも全くなく、今は兄弟というより友達。メンバーの中でも一番仲がいいです。
――ドラマにかけて、自分を将棋の駒に例えるなら何ですか?
鳴海 「歩」。自分は一歩一歩進んでいくのが向いているので、焦らず、自分のペースで目の前にあることを丁寧にやっていきたいです。そして意外と「歩」は大事な駒なんです。
森 僕も全く同じ「歩」です。地味ですが使い方によっては一番化ける駒で。何でもないようで何でもある。そんな感じです。


