ミトコンドリア病の前兆や初期症状について
ミトコンドリア病では、ミトコンドリアの機能の低下により、細胞の働きが弱くなったり、細胞が死んだりします。ミトコンドリアは、ほとんどの細胞に存在するため、身体のさまざまな場所に症状が現れます。
そのなかでも、エネルギーを多く必要とする神経、筋肉、心臓などの臓器に症状が現れやすいとされています。
中枢神経 けいれん、ミオクローヌス、失調、脳卒中様症状、知能低下、偏頭痛、精神症状、ジストニア、ミエロパチー
骨格筋 筋力低下、易疲労性、高 CK 血症、ミオパチー
心臓 伝導障害、WPW 症候群、心筋症、肺高血圧症
肝臓 肝機能障害、肝不全
腎臓 ファンコニー症候群、尿細管機能障害、糸球体病変、ミオグロビン尿
膵臓 糖尿病、外分泌不全
血液 鉄芽球性貧血、汎血球減少症
眼 視神経萎縮、外眼筋麻痺、網膜色素変性
耳 感音性難聴
小腸・大腸 下痢、便秘
皮膚 発汗低下、多毛
内分泌腺 低身長、低カルシウム血症
ミトコンドリア病の検査・診断
ミトコンドリア病は多様な症状を持つこともあり、症状だけで確定診断はできません。
診断には、いくつかの検査を組み合わせて行います。
血液や髄液の検査
乳酸とピルビン酸のレベルを測定します。ミトコンドリアの機能が低下すると、これらの値が上昇することがあります。ただし、すべての方で上昇するわけではありません。
画像検査
頭部MRIや脳波、誘発脳波、筋電図などを使用して、脳や筋肉の異常を確認します。
脳CTやMRIでは、梗塞様病変、大脳・小脳萎縮像、大脳基底核や脳幹に両側対称性の病変が見られることがあります。
病理検査
筋力低下などの症状がある場合、筋肉の一部を採取して顕微鏡で調べる方法です。
また、皮膚の一部を採取してミトコンドリアの酵素活性を測定することもあります。
遺伝子検査
最終的には、遺伝子検査で診断が確定することがあります。
核DNAやミトコンドリアDNA(mtDNA)の異常を調べ、それぞれの遺伝形式を確認します。

