確実に離婚の準備を進める
彼らが会ったカフェのような場所での他愛ない会話。そして、やがて場所を移し、密室での会話が聞こえてきた。
「ねえ、実さんってほんとに独身?」
マイの少々不安そうな声。夫が独身だと信じ込んでいると思うと少々不憫になるくらいだった。
「やだなあ、俺は独り身だよ。仕事で忙しくて連絡できないときもあるけどさ、今日こうして会ったら疲れも吹っ飛んだよ」
彼は自分が独身だとはっきりと話していた。 そして、その後は…2人の愛を囁く、甘く、吐き気を催すような会話が、生々しく録音されていた。不貞の事実を示す、決定的な証拠だ。
さあ、この証拠を突き付けて慰謝料を取って離婚してやろう。そう思った瞬間、以前同じように不貞で離婚した友人の言葉が思い出された。
「1回だけの不貞行為だと、慰謝料が低くなるんだって。常習性が大事で、言い逃れできないようにしないといけないんだよ」
この証拠だけでは、まだ足りないかもしれない。私は、夫から最大限の代償を支払わせたい。
「よし、まだ泳がせよう」
そう決意した。夫の裏切りが継続すればするほど、証拠は積み上がり、私の主張は強くなる。私は涙をぬぐい、冷静になった。 今日から、私の新しい証拠集めが始まる。夫を泳がせて、常習性を証明するのだ。そして夫が“一番苦しむ方法で”ウソを暴いてやる―――。
あとがき:「泳がせる」という冷静な戦略
証拠を手に入れたさくらの行動は、実に戦略的です。すぐに突きつけるのではなく、あえて「泳がせる」ことを選んだのは、慰謝料請求を確実に、そして最大化するため。これは、彼女の復讐が感情的なものではなく、「私と和人の正当な権利を守る」という合理的思考に基づいていることを示しています。
決定的な証拠があっても、さらに確実性を求める彼女の冷静な判断。今日から彼女は、夫の隣にいながら、静かに裏切りの証拠を積み重ねる、冷徹な監視者となります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

