正常圧水頭症の前兆や初期症状について
正常圧水頭症の3大症状は、発生頻度が多い順に歩行障害、認知機能の低下、尿失禁です。
歩行障害
歩行障害は正常圧水頭症のうち、約90%の人に出る症状で、歩行の様子は小刻み、すり足、がに股のような特徴があります。方向転換するときはくり返し足踏みします。
認知機能低下
認知機能の低下は正常圧水頭症のうち約80%の人に起こります。物忘れや判断力の低下など、認知症の症状とよく似ているため、判別が難しいこともあります。
尿失禁
尿失禁は約60%の人に出現する症状です。尿意切迫感という突然強い尿意を感じることや、尿が我慢できずに漏らしてしまうなどの症状が出ます。
これらの症状は時間をかけて進行していくケースが多いため、はじめのうちは気がつきにくいかもしれません。日常生活の中で少しでも異変を感じたら、医師へ相談することをおすすめします。
正常圧水頭症の検査・診断
正常圧水頭症では、医師の問診にくわえてタップテストや画像検査などの検査結果を総合的に判断し、診断を行います。
タップテスト
タップテストとは、 腰椎穿刺(ようついせんし)によって脳脊髄液を少量排除し、その後に症状の変化をみる検査です。腰椎穿刺とは、腰椎の間から針を刺して脳脊髄液を取り除いたり、薬剤を注入したりする医療手技です。
検査で取る脳脊髄液量は約30mlで、同時に圧力の測定と取った脳脊髄液の検査もおこないます。症状が改善した場合、正常圧水頭症の可能性が高いと判断します。
脳脊髄液を排除したあとの症状の変化は数日以内に起こり、3大症状のうちまずは歩行障害の改善がみられるケースが多いです。
タップテストで症状の改善が見られた場合、シャント術という手術に適応する可能性が高いと判断されます。
画像検査
CT検査やMRI検査などにより、異常の有無を確認します。
正常圧水頭症の画像所見では、脳室(のうしつ)が拡大していることがほとんどです。脳室とは、脳の中にある部屋のようなもので、左右一対の側脳室と第3脳室、第4脳室があります。
脳室にも脳脊髄液は存在しているため、正常圧水頭症の場合、脳室が大きくなっている所見が確認できます。

