ウェルナー症候群は、実年齢に見合わない老化現象がみられる早老症の1つです。
難病に指定されている病気ですが、稀な病気でもあるためどんな病気なのか知らない方も少なくないでしょう。
この病気は早期発見が重要となる病気です。そのためにも、どんな病気か理解しておくことが大切です。
この記事ではウェルナー症候群の注意点について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「ウェルナー 症候群」とは?症状・原因・治療方法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
ウェルナー症候群の注意点

ウェルナー症候群は遺伝する病気ですか?
人間の細胞の中には2つのWRN遺伝子が存在しますが、1つだけが異常の場合は発症はしません。
ウェルナー症候群の発症の原因は、2つあるWRN遺伝子の両方で異常をきたすことにあるということがわかっています。
両親が保因者である場合には、子どもが両親それぞれから1つずつ異常な遺伝子を受け取る可能性があり、その結果遺伝子2つともに異常が認められると発症する可能性が高いです。そのため、発症に遺伝は関係ないとはいいきれません。
しかし、子どもが発症する確率は約25%、患者さんの子ども・さらにその子どもがウェルナー症候群を発症する確率は約400人に1人以下です。
遺伝する病気ではありますが、遺伝による発症確率は高くありません。
早期発見のポイントはありますか?
よくみられる症状は20歳頃の白髪・脱毛などの毛髪の変化です。
このような老化に伴う毛髪の変化が、通常よりも早い年齢で見られる場合は一度医師の診察を受けましょう。
また、毛髪の変化以外にも、実年齢より老けてみえる症状が著しくあらわれたり白内障の症状がみられたりする場合にも、ウェルナー症候群を疑い診察を受けることが大切です。
早期発見ができることで、合併症が起きる前に予防ができます。
日常生活で気をつけることを教えてください。
ウェルナー症候群の方が健康に長生きするためには、合併症や傷を予防していくことが大切です。そのためにも、小さな傷をつくらないように心がけましょう。
もし傷ができた場合は、靴擦れなどの小さな傷でも油断せずに早めに対処することが大切です。なかでも、アキレス腱・かかと・足・肘などは潰瘍になりやすい部位です。
これらの部位は、なるべく保護し異常がないか日々観察しましょう。また、悪性腫瘍・糖尿病・脂質異常症・動脈硬化などの発症のチェックや管理を定期的に行い、合併症の進行を防ぐことも大切です。
ウェルナー症候群だとわかったら、定期的な診察は怠らないようにしましょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします
ウェルナー症候群は、非常に稀な病気で多くの方がなるわけではありません。しかし、早老症の中では日本人に多くみられる病気であり、絶対にならないともいいきれません。
ウェルナー症候群は、かつては長生きできない病気といわれていました。しかし、現代では合併症の進行を抑え元気に長生きすることも可能です。
ただ、そのためには早期発見・早期治療が必要となります。
年齢に見合わない老化現象がみられる場合は、まずは医師に相談しましょう。
編集部まとめ

難病にも指定されているウェルナー症候群は、日本人に多い早老症といわれています。
合併症によって死に至る可能性もある病気ですし、見た目がどんどん老けてしまう病気は誰だって避けたいものです。
しかし、原因は遺伝子の異常であり、生活習慣によって発症の対策・予防ができるわけではありません。
だからこそ、少しでもおかしいなと思ったら早めに診察を受け、病気に気付くことが重要です。
万が一自分や周囲の方に疑いがみられる際に適切に対応できるよう、ウェルナー症候群をはじめとする難病に対する理解を深めていきましょう。
参考文献
難病情報センター
早老症とは|健康長寿ネット
ウェルナー症候群(指定難病191)|難病情報センター

