
及川光博が主演を務める「ぼくたちん家」(毎週日夜10:30-11:25、日本テレビ系/Hulu、TVerにて配信)の第5話が11月9日に放送された。ともえ(麻生久美子)に向けた、ほたる(白鳥玉季)の気持ちに寄り添う井の頭(坂井真紀)の言葉が大きな共感を呼んだ。X(旧Twitter)でも、「本当にそれだよ。子どもに受難の人生を与えないでよ」「このドラマの井の頭さん大好き」「大家さんめっちゃ良識人でなんか安心した」とコメントが寄せられた。(以下、作品のネタバレを含みます)
■「社会のすみっこ」の人々にスポットを当てたオリジナルストーリー
本作は、現代でさまざまな偏見の中で生きる「社会のすみっこ」にいる人々が、愛と自由と居場所を求めて、明るくたくましく生き抜く姿を描く完全オリジナルストーリー。
恋のために家を買おうとする50歳の心優しきゲイ・波多野玄一(及川)は、ある日、偶然出会った人生にも恋にも冷めきったクールなゲイ・作田索(手越祐也)に出会い恋をする。そして3,000万円の大金を抱えた中学生・楠ほたる(白鳥玉季)から「親代わりになってほしい」と頼まれ、同居生活が始まる。
3人のほかに、ほたるの母親・楠ともえ役で麻生久美子、ともえの元夫・市ヶ谷仁役で光石研、アパートの大家・井の頭今日子役で坂井真紀が出演。また、パートナー相談所に勤め、良き相談相手として玄一の恋を見守る百瀬まどかを渋谷凪咲、玄一の親友・岡部成治を田中直樹、索の元カレで、玄一と三角関係になっていくゲイの吉田亮太を井之脇海、玄一の初恋相手である鯉登裕太郎を大谷亮平が演じる。
ほかに杉の森動植物園で働く玄一の先輩・栗田美緒役で久保田磨希、警察官・松梅子役を土居志央梨、玄一を慕うアルバイト・藤沢辰哉役を川口凉旺が務める。
■ゲイの玄一にほたるは父親のふりをして欲しいと頼む
50歳になる動物飼育員の波多野玄一は、恋愛対象が男性の、いわゆるゲイのおじさん。ペット禁止のアパートで、老犬2匹、亀1匹と暮らす玄一は、そろそろ恋人が欲しいと「パートナー相談所」を訪ねるが、空しさを抱えるだけに終わる。
インコも1羽増えるが、ペットがバレて引っ越しを余儀なくされた玄一は、気安くて明るい井の頭今日子が大家をするアパートに引っ越す。アパートには家庭事情にわけがある中学生・楠ほたるも住んでいた。
ある日、恋人と別れて家もないクールなゲイの作田索と出会い、索の恋が他人事とは思えない玄一は、「家を買うってどうですか?」と勧めて怖がられてしまう。
落ち込む玄一に、ほたるは「家、欲しいんですよね?私、あなたを買います」と、いきなり3,000万円が入ったスーツケースを持って来る。ほたるの家庭事情を知った玄一は必要なときに父親のふりをする親子契約書を交わす。
■井の頭「手紙をもらったときから言わなきゃと思ってた」
玄一が暮らすアパートの隣の部屋に、車中泊を続けていた索(手越祐也)が引っ越すことに。索と別れたはずの元恋人・吉田(井之脇海)が、引っ越しを手伝うためアパートにやって来て、玄一は面白くない。
そんな中、井の頭は、逃亡中のともえに呼び出され、二人きりでこっそり落ち合う。
ともえは井の頭に横領した経緯を話す。会社の男女格差を感じ、自分が契約社員で女性だからもらえなかったお金を計算してみると、32,261,570円。ほたるから進路希望調査で「高校行っていい?安い高校あるのかな?」と聞かれ、お金のことを考えさせて申し訳ないと思い、ムカついたともえは手を出してしまったのだった。
井の頭は「ともえさんの気持ち、全部は分かってあげられないわ」と告げる。自分が思い描いていた社会人生活ではなかったために3カ月で会社をやめたと話す井の頭。
「褒められたり認められたりそういうことがしたかったのに、できなかったから」と井の頭が言うと、その後どうしたかとともえが尋ねる。「親がアパート経営してて、その手伝いしながら好きなことして過ごしたわ。いろいろやってみた時期もあったけど、結局何もなれないまま。結婚も子どもも持たずに」と井之頭は話す。
さらに、「実家がね、それなりにお金があったからそういうことができてたの。とくにあの会社を恨むこともなく、危ない……犯罪とかもすることがないまま」と井の頭が続けると気まずそうにするともえ。
「だから、きっとともえさんに分かるって言えない。言われたくないだろうし、こんな私に。それとね、もう一つ、手紙をもらったときから言わなきゃと思ってた」と井の頭が言うと、「なんですか?」とともえは尋ねる。
「ほたるちゃんのことよ。私なら絶対に置いてかない。逃げるにしても連れていく。しっかりした子だと思う。普通に元気なように見える。だけど…一番大切な人に裏切られる経験を子どもにさせちゃいけない。お金を置いてってでもなんでも」と井の頭はおだやかだが、厳しい口調で言う。
ともえが目を伏せたまま「分かってます」と言うと、井の頭は「分かってないから帰って来ないんでしょ」と言うのだった。
ともえの悔しさも理解できたが、ほたるの気持ちに寄り添う井の頭の言葉が大きな共感を呼んだ。X(旧Twitter)でも、「本当にそれだよ。子どもに受難の人生を与えないでよ」「このドラマの井の頭さん大好き」「わかるわーって言わない大家さん ちゃんとジャッジできる人」「大家さんめっちゃ良識人でなんか安心した」とコメントが寄せられた。
◆構成・文=牧島史佳

