クレアチニンを改善させる予防法
前提として、一度低下した腎機能を元通りにすることはできません。急激にクレアチニンを下げる方法は現時点では無く、「いかにして、これ以上腎臓病を進行させないか」が大事になってきます。クレアチニンの値が上昇している際には、以下のような方法で対応します。医療機関を受診して、定期的に診察を受けることが必要なのは言うまでもありません。
腎機能の保護
◯適切な水分摂取
脱水を避けるためには、適切に水分補給をすることが重要です。ただし腎機能が著しく低下している場合には、医師の指示に従うようにしましょう。
◯適切な血圧管理
高血圧は腎機能を悪化させるため、降圧薬や生活習慣の改善により血圧を適正にコントロールすることが推奨されます。
食事管理
◯塩分制限
塩分の取りすぎは、高血圧を悪化させ腎臓への負担を増やします。減塩が重要です。
1日あたり6g以下に制限することが推奨されています。
◯蛋白質摂取の制限
蛋白質を過剰に摂取すると腎臓に負担がかかるため、医師や栄養士の指導に従って、適切な量を接種するようにします。
◯カリウムとリンの制限
腎機能が低下していると、血液中のカリウムやリンの濃度を調整する働きが低下します。カリウムの摂取が過剰になり、高カリウム血症になると重篤な不整脈を誘発することがあります。また高リン血症があると、末期腎不全へ進展するリスクが高くなります。カリウムやリンは摂取が過剰にならないよう、注意する必要があります。
病気の管理
◯糖尿病や高血圧の管理
糖尿病や高血圧をコントロールすることが、腎機能の維持に重要です。血糖値や血圧の管理を徹底しましょう。
◯結石などで、尿路が閉塞している場合、閉塞が解除されることで、クレアチニン値が低下することがあります。ただ、閉塞していた期間が長期間ですと、腎機能が回復しにくい傾向があります。
◯腎炎など腎機能障害の原因になる病気に対しては、病気の勢いをコントロールする目的で副腎皮質ステロイド剤や免疫抑制剤などが投与されることがあります。医師の指示通り、薬の用法や用量を守り正確に服薬するようにしましょう。
「クレアチニンの基準値」についてよくある質問
ここまでクレアチニンの基準値について紹介しました。ここでは「クレアチニンの基準値」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
クレアチニンの基準値で危険な数値について教えてください。
中村 雅将 医師
クレアチニンの値から算出されるeGFRにより、医療機関受診の必要性が判断されます。eGFR45ml/分未満では医療機関受診が推奨されます。40歳未満ではeGFR60ml/分未満が医療機関受診推奨の基準となります。
年齢によって、数値は変わってきますが、男性で1.2㎎/dl以上、女性では1.0mg/dl以上であれば医療機関を受診する必要があるでしょう。年齢が上がるほど数値はさがります。
クレアチニンの値がいくつ以上で透析を行いますか?
中村 雅将 医師
クレアチニンの値だけで透析を開始するかどうか判断することは難しく、クレアチニン値以外に腎機能(GFR:糸球体濾過量)や電解質バランスや体液貯留、患者さんの症状などを総合的に考慮して透析を開始する判断が下されます。eGFRが15ml/分を下回った段階で透析の準備を始めることが推奨されています。

