NHK特設サイト消滅に波紋「未来に残して」署名1.7万人、広報「復活の計画なし」

NHK特設サイト消滅に波紋「未来に残して」署名1.7万人、広報「復活の計画なし」

●「『性暴力を考える』サイトを消さないで」1.7万人が署名

「性暴力を考える」のサイトには、レイプや痴漢、盗撮、男性の性被害、セクハラなど、さまざまな性的暴力について、被害者や加害者、支援者、研究者などに取材した記事が集積されていた。

これまで見過ごされてきた性暴力の実態を浮き彫りにした各記事には、性被害の当事者らから多くの反応が寄せられ、記者と読者が意見を交わす双方向的な報道を体現していた。

ところが、9月にこのサイトが閉鎖されることが知らされると、オンライン署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で9月19日に、<NHK「性暴力を考える」サイトを消さないで>と求める署名活動が始まった。

署名活動を企画した有志は、切実な声でサイトの存続をうったえている。

「『性暴力を考える』サイトはすでに、単なる情報サイトではなく、あらゆる人たちが繋がる重要なプラットフォームとなっている」

「サイトが閉鎖されてしまうと、勇気を出してあげたこれらの声が見られなくなってしまうだけでなく、声をあげられなかったと悩む当事者が、自分を救ってくれる言葉に出会う貴重な場が失われてしまいます」

「勇気を出して被害を語った当事者たちの言葉、それを受け取った人たちの言葉を、貴重な調査結果を、今、そして未来にその情報を必要とする人のために残し続けてほしい」

11月10日夕の時点で、約1万7400の署名が集まっている。

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●NHK「現時点で、閲覧できるようにする予定や計画はない」

これらの閉鎖されたサイトが再登場する可能性はないのか──。

弁護士ドットコムニュースの質問に対して、NHK広報局は「現時点で、公開を終了したコンテンツを閲覧できるようにする予定や計画はありません」と回答した。

コンテンツの復活を求める署名が集まっていることについては、次のような返答があった。

「今回終了したサイトについて、継続や代替手段を求める声があることは承知しております。今後も、NHKがインターネット上でも正確で信頼できる情報を発信し、健全な民主主義の発達に資するという公共的な役割を果たしていくため、新しいサービス『NHK ONE』の中で発信を続けて参ります」

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