「みんなかわいいから私も…」小3娘の“止まらない物欲”…親が向き合えなかった、欲求の正体

「みんなかわいいから私も…」小3娘の“止まらない物欲”…親が向き合えなかった、欲求の正体

ようやく娘の心と向き合えた日

私は、娘に語りかけるように話す。

「美羽……お母さんたちは、犯人探しをしたいわけじゃないの。もし美羽がお金をとっていたら、なんでそうしちゃったか、理由を知りたいの」
「責めたいわけじゃないの。もし……もし、困っていることがあるなら……教えて欲しいの……」

語りかけるうちに視界が滲み、自然と頬を伝うものがあった。娘はそんな私を見て、呆気に取られていた。でも、次第に娘の顔の赤みが引くと、滲んでいた涙がボロボロ溢れ始め、その涙が白い頬を濡らしていった。嗚咽しながらも、娘は口を開き始める。

「みんな……遊びに行ったら、メイクしてたから……私もしないと、置いてかれると思って……」
「みんな可愛いから……私も可愛くなりたくて……」

娘の本音を聞けた瞬間だった。あの日の夜、怒りに任せてぶつけられた言葉には、娘のSOSが混じっていた。大人と子ども、いつしか勝手に線引きをしていたけど、この子も毎日、葛藤しながら生きているんだ━━。
この夜、私は娘の本音を通じて改めて、そのことに気づかされた。

その夜以降、私たち家族の距離は少しずつ近づいていった。見えない境界線が、ようやく取り払われたような気がした。

私たちは娘と一緒に“お金の使い方”についても話し合った。これからは、お小遣いは欲しいものの理由を伝えてもらい、その都度一緒に考えていくことにした。金額だけじゃなく、「どうしてそれが必要か」「何を大切にしたいか」を話せるようになっていければいいと思った。

また、“仲間外れ”や“流行についていけない不安”についても真剣に考えた。
「流されすぎなくていい」「でも、好きなことや憧れは大事にしていいよ」と伝えた。娘の目に見える世界は、私たちよりずっと狭い。だからこそ、信じて見守ること、自分の軸を持てるように支えることが大切だと気づかされた。

ようやく、家族で娘の心の中の問題と向き合うことができました。子どもは狭い世界で生きているもの。そのため、友だちとの世界が「すべて」となってしまい、本人も気づかないうちに振り回され、疲弊してしまうことも。

今回は、お金がきっかけで、娘の不安に気づくことができました。問題が起きたとき、まずは子どもの話に真剣に耳を傾けることが大切ですね。そのうえで、今後についてを話し合うことができればいいですね。子どもの葛藤と成長を感じる作品です。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。

記事作成: ももこ

(配信元: ママリ

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