使い捨てカイロを一時停止!?長持ちアイディアを試してみます

使い捨てカイロを一時停止!?長持ちアイディアを試してみます

袋の素材で結果が変わる?

次は、袋の素材や形状で結果は変わるのかを4つの素材で試してみます。

※右上から反時計回りに
①ジッパー付きポリ袋
②アルミ製ジッパー付き袋
③薄手ポリ袋(ジッパー無し)
④食品用密閉容器

ジッパー付きポリ袋①は、ここまでの実験で使ってきたものと同じものです。この実験では、①よりも密閉度が高そうなアルミ製ジッパー付き袋②も試します。

また、薄手ポリ袋③はカイロを入れたらできるかぎり「ギュッ」と口を結んで空気の遮断を試みます。食品用密閉容器④は箱型で、袋よりは空間があり空気が抜けきれないことが懸念点です。

パッケージを開けてから1時間経過した使い捨てカイロを一時停止します。一時停止時間は2時間に設定しました。

結果は、「ジッパー付きポリ袋」「アルミ製ジッパー付き袋」は問題なく一時停止できました(記事冒頭のジッパー付き袋を使った2時間の一時停止の実験と同様の経過をたどりました)。

一方で、③薄手ポリ袋は袋に入れている最中はしっかり温度が下がっていたものの、発熱合計19時間を超えたあたりで36.6℃に。パッケージに記載の20時間まではわずかに届きませんでした。

しかし、きつく口を結んだ場合、取り出す際にほどくのは少し面倒に感じます。結んで、ほどいてを繰り返した際には袋自体が傷つき破れることも考えられます。

また、④食品用密閉容器は容器に入れたまま温度が計りにくいため計測できませんでしたが、容器の上から触ると温かさを感じ温度が下がっていないようでした。

ただし、容器内に空気が残るため「一時停止」はうまく機能しなかったようです。実際に容器から出した後は、一時停止の2時間を除く発熱合計18時間で温度は36.0℃まで下がっていました。

使い捨てカイロの一時停止には、空気をシャットアウトして密閉することが重要です。

気を付けたいポイント

実験を繰り返すうちに、2点気づいたことがありました。

袋の耐久性をチェックしましょう

一時停止は密閉が重要なので、強度がある袋を選んだ方が良さそうです。ジッパー付きポリ袋は何度か使っていると破けたり、何かの拍子に穴が開いたりすることが考えられます。そのため、厚手の素材で作られている袋を選ぶと良いでしょう。今回使ったアルミ素材の袋は、しっかりしたつくりでおすすめです。

貼るタイプには使いにくいかも

今回の実験では、すべて「貼らないタイプ」のカイロを使ったため問題ありませんでしたが、貼るタイプは一時停止中に袋に貼り付いてしまい、袋が破れる原因になることも考えられます。

また、一度はがしたカイロは粘着力が落ちやすくなるため、再び衣服に貼ることは難しくなるかもしれません。

配信元: 防災ニッポン