
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、月刊コミック誌「電撃マオウ」で連載中の漫画『カムパネルラの塔』(KADOKAWA刊)より、第3話『メイコ』を紹介する。作者のDormicumさんが、10月9日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、Dormicumさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■死を前にして諦めていた少女にさした光

若くしてステージ3のすい臓がんを患い、3年という余命を宣告された少女・恵。治療しても成人を迎えられるかわからないという現実に、恵と彼女の母は強いショックを受けてしまう。手術を終えて容体は安定しているものの、確実に迫る死を前に多くのことを諦めながら生きていた。
そんなある日、雨に降られながら行く当てもなく歩いていた恵の前に、ある女性が現れる。芸能事務所の人間だと告げた彼女は、やがて死んでしまう恵に死後も残る生きた証を残そうと、“人生最後の仕事”をしてみないかと持ち掛け…。
この生きた証を遺すことを決める漫画を読んだ人たちからは、「とても好きな話」「四の五の言わず読んで欲しい」「話作りのセンスに脱帽」「素晴らしい漫画」など、多くのコメントが寄せられている。
■「この話を描くことで私自身も救われている」作者・Dormicumさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー

――本作では、絶望に沈んだ恵が生きた証を残すために立ち上がる姿は非常に印象的でした。まだ幼い恵の決意を描いたうえで特に意識した点はどこだったのでしょうか?
実際に病気で死を前にした人が感じる心理変化にキューブラー=ロスの死の受容5段階というものがあり、それを意識して書きました。恵も最初は病気を受け入れられず自傷行為をしたり自分より長く生きられる人を妬んだしていましたが、花森と出会いモデルになり生きた証を残すことで病気の自分を受容していきます。興味ある方は是非〝死の需要過程〟で調べてみてください!
――モデル”メイコ”としてステージに立つ恵の表情は、それまでの表情とは一線を画す魅力を感じます。こちらが恵が本来見せていた表情なのでしょうか?
メイコは病気になって以降感情を持たないようにしていたため(※『カムパネルラの塔2巻』参照)普段はクールで口数の少ないキャラクターになっています。生きた証を残したいという目標ができてからは自分自信の持っている表現を全てを出し切りたいと思っているので、カメラの前では本来見せていた表情もします。
――モデルとしてデビューすることを決めた恵を、恵の母親は応援する形で送り出せたのでしょうか?
メイコの母親は自分の子が病気になってしまったことに対し、健康な体に産んであげられなかったと責任を感じています。そのため残り少ない時間は娘のやりたいことをさせてあげたいと思い娘の活動を応援しています。
――本作は仄暗く重い展開の中で、希望を持って立ち上がる形でした。こういった雰囲気を描くにあたって、意識された点があればお教えください。
自分ごとですが精神的な疾患の影響で感情の上振れ下振れが本当にひどいんです。急に絶望してキチゲ解放したり全能感に満たされまくってXに狂った文章書き込んだり。この自分の中の「光と闇の感情」を上手く武器にできたらいいなと思って勉強しながら描いています!この話を描くことで私自身も救われているので、もっとうまく描けるよう誠心誠意努めてまいります。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
感謝しかありません。読者さんが気持ちよくなれる作品をたくさん作りたいです。あわよくば私も気持ちよくなってお互いWin-Winになれるような。そんな作品を作り出すことが私の夢です。そのために、皆様と上手く通じ合えるようにこの先も表現方法を研究していきたいと思います。『カムパネルラの塔』ではアルスとメイコの2人を見守ってくださると嬉しいです。ここまで読んでいただきありがとうございました!

