木桶仕込で発酵にこだわる蔵元ヤマロク醤油【香川】

木桶仕込で発酵にこだわる蔵元ヤマロク醤油【香川】

木桶仕込みへの熱いこだわり

現在、木桶を使った天然醸造による醤油や味噌の生産量は、全体の1%以下となっているのだそうです。需要と供給のバランスもあるのでしょう。醸造用の木桶を製造する桶屋さんも、2009年当時で1社のみだったそうです。

一般的に木桶の寿命は100~150年くらいですから、木桶の寿命と共に廃業したり、プラスチック製のタンクに移行したりという時代の流れもあります。そこでヤマロク醬油の5代目は、2011年の秋に「木桶職人復活プロジェクト」を発足し、小豆島の同級生の大工さんたちと共に、最後の桶屋さんに弟子入りしたと言うのですから驚きです。

試行錯誤しながら2年後には、新しい樽が完成します。その後、毎年1月には小豆島のヤマロク醤油で新桶づくりが行われています。そこには、全国の木桶仕込みの商品に携わるメーカーや飲食店、流通関係者が集まるそうです。このままでは、日本で受け継がれてきた技術が失われてしまう。発酵文化や本物の日本食の基礎調味料が衰退してしまう。ならば自分たちで造ろうじゃないか。そんな熱い情熱と行動力、蔵元としての使命感が伝わってきて感動してしまいます。

予約なし・案内無料の見学体験

ヤマロク醬油では、案内無料で天然もろみ蔵の見学体験ができます。予約も不要なので、気軽に訪れることができます。ゆっくりと育まれる昔ながらの醤油造りの様子や、自然の力がつくり出す醤油の仕組みを肌で感じ取ることができます。

ヤマロクさんのお醤油は鶴醤(つるびしお)と呼ばれる再仕込み醤油が有名です。2年仕込んだお醤油を絞った後、醤油麹を混ぜてさらに2年熟成させ、4年もの歳月をかけたお醤油です。見学後は、様々な醤油を味見させていただき、購入もできます。

軒先には、「やまろく茶屋」があり、一休みすることも可能です。こちらでは、しょうゆプリン(週末限定)や焼き餅(期間限定)なども頂けます。

配信元: トリップノート

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トリップノート

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