高齢者に多い誤嚥性肺炎は、食事中や食後だけでなく、実は寝ている間にも起こることがあります。今回は、誤嚥性肺炎が起こる仕組みについて、「あゆみ野クリニック」の岩崎先生に解説してもらいました。

監修医師:
岩崎 鋼(医療法人仙豆会いこいクリニック)
医療法人仙豆会いこいクリニック理事長。体調に合わせた保険診療内での煎じ薬治療を実践。元東北大学附属病院漢方内科臨床教授。元日本東洋医学会東北地区専門医制度委員長。元日本老年医学会評議員。東北大学医学部出身、老年内科で医学博士取得。その後漢方内科に移籍。
編集部
誤嚥性肺炎とは何ですか?
岩崎先生
唾液や飲食物などが誤って気管に入ることを「誤嚥」と言います。そして、それらと一緒に細菌などが肺に入り込んで起こる肺炎が誤嚥性肺炎です。私たちの体は、誤って唾液や飲食物が気管に入ってしまった時、咳き込んで外に出すようになっているのですが、加齢とともにその力が弱くなってしまいます。
編集部
知らないうちに誤嚥してしまうのですね。
岩崎先生
そうなのです。もう一つ重要なこととして知っておいてほしいのは、高齢者に起こる誤嚥性肺炎のほとんどは、食事直後に起きるのではないということです。夜、寝ている間に口の中の食事の残りかすや、唾液に混ざった雑菌が少しずつ気管に入っていって肺炎を起こすのです。
編集部
それはなぜですか?
岩崎先生
眠っているとき、人の嚥下機能は低下するからです。加えて、眠っていなくても、横になっているだけで飲み込む動作はしにくくなります。布団かベッドに横になって、水やプリンなどを飲み込んでみるとよくわかると思います。
編集部
確かに飲み込みにくそうです。
岩崎先生
可能であれば、水とプリン両方で試してみるといいでしょう。「横になっていると飲み込みにくい」というだけでなく「水はプリンより飲み込みにくい」という事も実感できると思います。
※この記事はメディカルドックにて<高齢者の「誤嚥性肺炎」は寝ている間に起きているって本当? 寝る前のケアが重要なワケ>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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