
11月19日(水)からスタートする、芸能事務所と週刊誌によるスキャンダルを巡る攻防戦を描くABEMAオリジナルドラマ「スキャンダルイブ」(毎週水曜夜10:00~無料配信)。スキャンダルの水面下で巻き起こる事務所と週刊誌の熾烈な争いやスキャンダルの裏側、そして芸能界の深い闇を切り込んでいく。主人公の芸能事務所社長・井岡咲を演じるのは柴咲コウ。今回は、第1話を撮影していた現場に直撃。自身の“裏方気質”と役柄との共通点、そして芸能界の“今”を切り取る本作の手応えを語ってもらった。
■どんな業界でも慣習や暗黙の…みたいな話はやっぱりある
――第1話のドラマの完成披露試写会のシーンにお邪魔させていただきましたが、かなりの人数が集まって撮影されていましたね。
エキストラの方も多く集まっていただき、本物の完成披露試写さながらの撮影をしています。ただ私が演じる井岡咲は小さな事務所の社長なので、皆さんの裏で走り回っているところがメイン。ほかの出演者と衣装が被ってしまって走り回っているのですが、この業界にいたらあり得なくもないなと感じることで。それが描かれているのでリアルだなと感じました。私は何十年も仕事をしていて、裏方の方たちとの関係性もあるし、知り合いやマネージャー、ジャンルを超えて仲良くしている友人もいるので、裏方の実態をある程度は理解しているつもりなのですが、その大変さ、苦労さが垣間見られる冒頭になっていると思います。
――咲は芸能事務所の社長ですが、ご自身は裏方は向いていると思いますか?
私、表に出るのはあまり好きじゃないんです。どちらかというと頑張って出ているタイプなので、今日の撮影みたいに表舞台に出る人の脇に立って見ているというのはすごく落ち着きます。全体的に俯瞰で物事を見ながら進行を見守ったり、把握して進めていくのが昔から好きなんですよ。社長という役ですが、結構共感しながら演じています。一緒に頑張って切磋琢磨できる仲間がいて、その仲間を思いながら互いに支え合っていくというのはいつもやっていることなので地に近いです。
――見える範囲で把握するというのが好きなんですね。
大企業とかになると、どうしても風通しが悪かったり見えない部分が出てきますが、自分はあまりそういう組織より、こじんまりしたところの方が合っているなと感じています。
――演じる上でこれまでのマネージャーさんたちを思い出したりしましたか?
どうなんだろう。誰かモデルがいるという話ではないから、ある意味、自分の地の部分だけで演じているような気がします。咲さんは、小さな会社をなんとかしたいという気概でやっていて、曲がったことが嫌いで正義感が強い女性。私より正義感が強い気がします。そして女性ならではのしなやかさも持っているところが素敵だと思います。
――芸能界の裏側を描いた作品ですが、お話を聞いたときどう感じましたか?
昨今の芸能界で確かにこういう話題あったよね…ということの裏側にもきちんと焦点を当てて描いている作品で、タイムリーだなと思いました。ただ、企画が上がった段階で今のように芸能界の色んな話が世の中に出ていたのかと考えたら、きっとそれ以前から企画が進んでいたわけで。すごいタイミングだなと思います。
でもまぁここに描かれている話は、多かれ少なかれ今に始まった話ではなく…。それはきっといきなりは変わらないので、まだまだあることだと思います。どんな業界でも慣習や暗黙の…みたいな話はやっぱりありますし、もちろんそこに集う人たちが一掃されたら別ですが、そうはいかないもので。そんな業界で、今、ここに切り込むというのは勇気があるなと思います。
――演じていて面白いですか?
リアリティーがあるので面白いですよ。

■キャラクターのプライベートが描かれない今作
――咲の前に現れる週刊誌の記者・奏を演じる川口春奈さんとのお芝居はいかがでしたか?
すごくやりやすかったです。ちょっと男前な感じもして安心感があるんですよ。すごくいい割り切り方を持っている潔い俳優さんというイメージ。そして目の前の空気だけではなく、その上側のレイヤーのところで気持ちを介してお芝居ができている感じがします。対立するシーンが多いのですが、もっとやりたくなるくらい、楽しかったです。

そういう意味では、鈴木保奈美さん演じる大手芸能事務所の社長・(児玉)蓉子さんとのバトルとは対照的。蓉子さんとはバチバチ感はあるけどずっと平行線みたいなところで争っているので、そこをお芝居でどう表現できるか楽しみにしています。

――蓉子さんもですが、横山裕さん演じる大手芸能事務所のマネージャー・明石隆之も咲を苦しめますね。
明石を見て、こういう人いる!と思う人も多いと思います。イヤなことをしてくるけど、“ザ・裏切り”じゃないんですよ。立場的にそうだよね、そうやるよね…と無茶苦茶分かるキャラで。なので対面したときも「なんかしょうがないな」という感じでいるようにしています(笑)。
横山さん自身も手の内を見せないし、何を考えているかあまりアウトプットせず、秘めている感じがあるので、分かるというか。ただこの2人は同期で、一緒にお酒を交わすみたいな2人ならではの距離感があるので、そこは大事に演じています。咲だから話せることや一歩踏み込めている空気感が伝わればと思います。

――本当に一筋縄ではいかない人ばかり登場しますね。
でも仕事関係の人ってこんな感じのような気がします。仲良くなっても仕事というベースがあってこそのつながりなので、その人の人生を丸裸にできるわけないですし。実は今回、咲をはじめ多くのキャラクターのプライベートは描かれていないんですよ。あえて見せる必要がないから書いていないらしいですが、潔さが感じられますし、見る方にも伝えたいことがダイレクトに伝わりやすくなっているような気がします。
――撮影現場の雰囲気を教えてください。
とても和気あいあいとしています。ハッピーオーラ―全開で、みんな楽しそうです。そして今回、カメラマンが伊藤麻樹さんという私がショートムービーを撮ったときのカメラマンさんなんです。オファーされたときは知らなかったので、かなりの偶然で。そんな麻樹さんに再び撮っていただけるのはとても嬉しいです。
1個のカメラで撮影していくのでそれなりに時間はかかるのですが、丁寧に1人1人の表情を撮っていて。だからといってテンポ感が悪いかと言われたらコンスタントにカットを積み重ねているし、時には長回しもあって。あと、麻樹さんの色合いが私は大好きで。現実と脚色された世界の曖昧な部分を色で表現できているような気がしています。どんな映像になっているか今から楽しみです。


