悪性リンパ腫の生存率
悪性リンパ腫という病気を患ったとき、私たちは自然と「生存率はどのくらいなのだろう」と不安に駆られるのではないでしょうか。
以下では、悪性リンパ腫の生存率について詳しく解説します。
悪性リンパ腫の5年生存率
悪性リンパ腫の5年生存率は、種類や進行度によって大きく異なりますが、適切な治療を受けることで、約65~70%程とされています。種類は全5種です。ホジキンリンパ腫は約85%、非ホジキンリンパ腫は約60%、びまん性大細胞B細胞リンパ腫は約60%、濾胞性リンパ腫は約80%、マントル細胞リンパ腫は約70%といわれています。
進行度による5年生存率は、I期は約90%、II期は約80%、III期は約70%、IV期は約50%といわれています。しかし、5年生存率はあくまで統計的な数字であり、個々の患者さんの予後は、年齢、性別、基礎疾患、治療に対する反応など、さまざまな要因によって左右されます。
悪性リンパ腫は70代以上で生存率に差がでるのか
悪性リンパ腫の5年生存率は、種類や進行度によって大きく異なりますが、適切な治療を受けることで、約65~70%程とされています。しかし、年齢や血液データなどの呼ぼ不良因子といわれる因子によって生存率は左右されるため、高齢者よりも64歳以下の年代の生存率は高いとされています。
例えば、ある県で行われたがん診療の院内がん登録によると、70代以上の悪性リンパ腫患者さんの5年生存率は60歳代以下の方よりも5〜10%程度低いというデータが出ています。80歳代になるとさらに生存率は低下し、70代の方と比べて40%程度低くなっています。
これは、高齢者では、若年者と比べて、体力や免疫力が低下していることや、合併症を抱えていることが多いことが原因と考えられています。また、高齢者では、治療に対する反応が若年者と比べて悪い場合もあります。
そのため、70代以上の悪性リンパ腫患者さんは、若年者と比べて、より慎重な治療方針の検討が必要となります。具体的には、患者さんの体力や合併症の有無などを考慮して、化学療法や放射線療法などの治療を組み合わせて行うことが重要です。
悪性リンパ腫の予後因子とは
悪性リンパ腫の予後因子とは、治療の効果や予後を予測する因子です。悪性リンパ腫の予後因子には、年齢、血清LDH(乳酸脱水素酵素)値、パフォーマンスステータス(PS)、病期、節外病変数があります。
これらの予後因子の数によって、悪性リンパ腫の予後を4つのリスクグループ(低リスク、低中間リスク、高中間リスク、高リスク)に分類できます。
悪性リンパ腫の予後因子は、治療方針の決定にも用いられ、高リスクの悪性リンパ腫では、より積極的な治療が必要になる場合があります。なお、悪性リンパ腫の予後因子は、あくまでも統計的なデータであり、個々の患者さんの予後を予測することはできません。
悪性リンパ腫と診断された場合は、医師と相談しながら、治療方針を検討することが重要です。
悪性リンパ腫についてよくある質問
ここまで悪性リンパ腫の生存率や種類などを紹介しました。ここでは悪性リンパ腫についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
悪性リンパ腫の診断について教えてください。
根来 和輝 医師
リンパ節から組織を採取して、顕微鏡で観察するリンパ節生検。CT検査、MRI検査、PET検査などを行い、腫瘍の広がりを調べる画像検査。血液中のリンパ球の数や、腫瘍マーカーの値を調べる血液検査があります。これらの検査の結果から、悪性リンパ腫の種類や進行度、予後などを判断します。
悪性リンパ腫の治療後の問題点について教えてください。
根来 和輝 医師
悪性リンパ腫の治療後には、白血病などのほかの血液腫瘍を含む二次がんや不妊症、心臓や肺などの臓器障害、糖尿病などの生活習慣病骨粗しょう症の問題点が起こる可能性があります。
また、これらの問題点は、治療の種類や期間によっても異なります。治療後も、医師の指示に従って定期的に検査を受けることが重要です。職場や地域の検診にも積極的に参加し、早期発見・早期治療に努めましょう。

