選択肢のないワンオペの現実
多くのユーザーが、母親の状況に強く共感し、責めるべきではないという姿勢を示しています。インフルエンザ治療薬の受け取りは避けられず、子連れでの外出は現実的ではないからです。
都内在住で中学生の息子を持つAさん(40代)は、自身の体験を交えながら、今回の母親の行動に理解を示します。
「私の息子がインフルエンザにかかったときも、本当に大変でした。まず、40度以上の発熱があり、体中が痛くてぐったりと動けない状況でした。乳幼児なら抱っこやベビーカーで行けたでしょうが、中学生を抱えるのは到底無理です。おそらくぐったりした小学生でも何十分も抱えて歩けないですよね。
インフル流行中の小児科は案の定激混みで、息子は待合室の椅子に横たわっていました。
今回のお母さんも、きっと診察が終わっても、また薬局で長時間待たなきゃならない。薬局には他の患者さんもいるし移したら迷惑だし……と。私には、先に子どもを家で寝かしておいて、薬を取りに行ったんじゃないかと想像できます。この状況で、お母さんを責めることは私には絶対にできません」
「薬が必要だが、高熱の子どもを置いて外出するしかない」という、現代のワンオペ育児の構造的な問題が、改めて浮き彫りになりました。
異常行動(せん妄)への注意喚起と具体的な予防策
転落の原因として、高熱に伴う「異常行動(熱せん妄)」の可能性が高いことから、専門機関からの注意喚起が改めて注目されています。
その内容は、ウイルスや高熱そのものが原因で、「急に走り出す」「窓を開けて飛び降りようとする」といった行動が出る可能性があり、抗インフルエンザ薬の服用有無や種類に関係なく起こりうるとされています。
この事故を防ぐために、私たちが今できることは何でしょうか。

