急性ストレス障害の前兆や初期症状について
急性ストレス障害の初期症状は、心的外傷後出来事の光景がよみがえったり、頭から離れない症状が多く見られます。心的外傷後出来事を思い出させるようなものや場所も避けるようになります。
急性ストレス障害の検査・診断
急性ストレス障害を診断するときは、米国精神医学会の診断基準であるDSM-5で定められている5つの症状(侵入症状、陰性症状、解離症状、回避症状、覚醒症状)の有無を確かめます。
心的外傷的出来事があった3日後〜1ヶ月の間にこれらの症状を相当数認め、社会生活に支障をきたしていると、急性ストレス障害の診断がつきます。
侵入症状
侵入症状は、心的外傷的出来事が不快で苦痛な記憶として頻繁によみがえる状態です。
日常生活でフラッシュバックが突然起こり、過去の出来事がリアルに再現されます。
心的外傷的出来事が悪夢によってよみがえることもあり、睡眠の質の低下や精神的な苦痛、動機、発汗などが見られることもあります。
陰性症状
陰性症状は心的外傷的出来事が原因で、感情や行動面で消失や抑制が見られる症状です。
幸福や満足感、愛情、興味、関心などが今まで通りに感じられなくなり、社会的な交流や趣味に対する意欲が落ちます。
何でも否定的にとらえてしまうため、必要以上に自分や他人を責めることもあり、日常生活で孤立感や疎外感も強くなります。
解離症状
解離症状は心的外傷的出来事から心を守るための防御機制で、現実感の喪失や、自己と環境の解離を伴います。
自分が現実の世界から切り離されて、この世に存在していないような感覚に襲われます。
身体や感情、思考に対する感覚が鈍くなったり、特定の内容が思い出せなくなることもあります。
回避症状
回避症状は、心的外傷的出来事を思い出すような人や場所、機会を意図的に避けて行動する症状です。
心的外傷的出来事に関わった者との関わりを断ったり、外出を控えようとするため、社会生活に影響を及ぼします。
心的外傷的出来事に関する感情や思考を無理やり抑えて、苦痛から逃れることもあります。
覚醒症状
覚醒症状は、身体面および心理面に過敏状態になることを指し、小さな音に驚きやすくなる、過剰な警戒心を持つ、イライラ感や不眠が続くなどの症状がみられます。
心的外傷的出来事に対するストレス反応として体が過度に活発な状態になっているため、長期間続くと健康に悪影響を及ぼします。

