急性ストレス障害の治療
外傷的状況から離れ、周囲からの理解および共感が示され、外傷的出来事およびそれに対する患者の反応について周りの人に説明する機会が与えられれば、多くの患者が回復します。そのためには、家族や周囲の支援者に生活上で適切なサポートをしてもらうように指導します。
本人にはリラクゼーション法を指導して、強い感情がわきあがりそうになるときにコントロールできるようにします。
症状の悪化が想定される場合は、専門の支援機関にもつなげます。
周囲の支援
急性ストレス障害を治すためには、家族や周囲の支援者のサポートによって、本人が話をしたいときにいつでも話せる生活環境を整えることが大切です。
家族や周囲の支援者には、本人の話を無理に引き出さず、共感して丁寧に聞くことを心がけてもらいます。
心理教育
本人や家族、周囲の支援者に、急性ストレス障害の病態や想定される症状について説明します。
急性ストレス障害は誰にでも起こりうる病気であることを理解してもらい、自分自身を必要以上に責めないようにさせます。
リラクゼーション法
リラクゼーション法を指導して、猛烈な不安やフラッシュバックが起きそうなときに、自分で感情をコントロールできるようにします。
リラクゼーション法は呼吸法や筋弛緩法、自律訓練法などで、強い感情を受け止めて落ち着かせる効果が期待できます。
専門の支援機関の連携
症状が長引く場合や解離症状が強い場合は、心的外傷後ストレス障害に移行させないために、専門家のケアにつなげます。
犯罪被害者支援や司法支援、DV被害者支援などでカウンセリングを受けてもらい、ひとりで悩みや感情を抱え込まないようにさせます。
急性ストレス障害になりやすい人・予防の方法
急性ストレス障害になりやすい人はわかっていませんが、心的外傷後ストレス障害は男性より女性に多いと言われています。
急性ストレス障害につながりそうな心的外傷的出来事を経験した後は、本人の家族や支援者が以下の行動をとり、予防につなげることが重要です。
本人にいつもと違う様子がないかすぐ気がつくようにする
本人に心的外傷的出来事に関わる情報(テレビ、インターネットなど)に触れさせない
本人が抱えている悩みをいつでも話せる環境をつくる
本人に規則正しい食事と十分な睡眠をとらせて疲れをためないようにする
本人が安全で安心できる生活を送れるようにする
関連する病気
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心身症不安障害
パニック障害参考文献
日本災害看護学会災害看護関連用語急性ストレス障害(ASD)
一般社団法人日本女性心身医学会急性ストレス障害・PTSD
一般社団法人日本トラウマティック・ストレス学会PTSD初期対応マニュアル:プライマリ・ケア医のために
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