胆嚢ポリープの治療
胆嚢ポリープと診断された方の全てが治療の対象となるわけではありません。胆嚢ポリープの約90%は良性のコレステロールポリープであり、治療はおこなわず定期的な腹部超音波検査による経過観察となることがほとんどです。経過観察中には、ポリープの形や大きさに変化がないかをみて、ポリープががん化していないか観察していきます。
胆嚢がんの可能性があると判断された場合は、手術で胆嚢を摘出するかどうか検討されます。手術の対象となるのは、①胆嚢ポリープの大きさが10㎜を越える、②経過観察でポリープが大きくなっている、③ポリープの大きさにかかわらずクキが幅広いものなど、がんの可能性を否定できない場合です。
胆嚢摘出手術には、腹腔鏡下胆嚢摘出術と開腹胆嚢摘出術の2種類があります。
胆嚢がんの可能性が高い場合には、原則として開腹手術が選択されます。お腹に小さな穴を開けて内視鏡などを挿入しておこなわれる腹腔鏡での手術は、体への負担は小さいですが、がんが完全に取り切れなかったり、胆嚢が破れてお腹の中に胆汁が漏れたりするリスクがあります。
胆嚢は脂肪の消化を助ける胆汁とよばれる消化液をためる働きがありますが、胆嚢がなくなっても肝臓から胆汁がでるので、生活に支障がでることはほとんどありません。脂肪を多く含む食事を摂りすぎると、脂肪の消化不良で腹痛や下痢などが起こる可能性はありますが、その際は主治医に相談するとよいでしょう。
胆嚢ポリープになりやすい人・予防の方法
胆嚢ポリープの多くはコレステロールポリープであり、その多くは肥満や脂肪肝(肝臓に過剰に脂肪がたまった状態)などの生活習慣病と関連があるといわれています。そのため、生活習慣を見直し肥満や脂肪肝を改善することが予防につながります。
健康診断などで肥満や脂肪肝が見つかった場合は、以下に挙げるような生活習慣の見直しをおこないましょう。
①脂肪のとりすぎを控える
揚げ物や脂っこい食事、脂身が多い肉類のとりすぎを避けましょう。続けることを目標に食べる頻度や量を減らすことから始めてみることをおすすめします。
②糖分の摂りすぎを控える
糖分の多い食事は肥満につながります。ジュースなどの甘い飲み物やお菓子、菓子パンなど、血糖値を急激に上げる食べ物を控えるようにしましょう。
③食物繊維の多い食品をとる
野菜や海藻、きのこ類を積極的に食べるようにしましょう。
④お酒は適量を心がける
アルコールの多量摂取は、アルコール性脂肪肝の原因となります。お酒は適量を守りましょう。1日の適量の目安は、ビールなら中瓶1本(500ml)、清酒なら1合(180ml)、ウイスキー・ブランデーならダブル60mlです。
⑤食事の食べ方を見直す
速食いは肥満につながるので、ゆっくりよく噛むことを意識して食べましょう。
⑥日常生活に運動を取り入れる
運動は消費エネルギーを増やし、体内の脂肪を消費します。階段を使う、一駅手前のバス停や駅で降りて歩くなど、続けることを目標に日常生活の中で体を動かすようにしましょう。
関連する病気
胆嚢癌
胆石
胆嚢炎肥満
脂肪肝参考文献
胆嚢ポリープ・胆嚢腺筋腫症|日本胆道学会
日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン 改訂第3 版
胆嚢ポリープが見つかって内視鏡で調べると言われたけど、どういった検査ですか|日本消化器内視鏡学会
健康情報雑誌「消化器のひろば」No.20-8|日本消化器病学会
脂肪肝|厚生労働省 e-ヘルスネット
アルコール|厚生労働省

